この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

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おじさん おばさん論 / 海野弘

おじさん・おばさんは、身内ではあるけれども、自分にとっては未知の世界を垣間見せてくれる、絶妙な距離感を持った存在だと思う。 彼らは、例えばわたしの母親が伝達した、わたしに関する情報を、時には間違って受け止めて、“とんでもない事実”として親戚に…

ぼくの美術帖 / 原田治

北園克衛の存在を兄弟展の開催で遅ればせながら知り、その流れでようやっとこの本に辿り着いた。 現在、みすず書房の「大人の本棚」シリーズに連なっているこの本は、元々は1982年にPARCO出版から刊行されたもの。 ん?1982年PARCO出版?って事は、もしかし…

パリ 地下都市の歴史

パリ 地下都市の歴史作者: ギュンターリアー,オリヴィエファイ,G¨unter Liehr,Olivier Fa¨y,古川まり出版社/メーカー: 東洋書林発売日: 2009/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (6件) を見る パリの地下深くには何と採石場が…

「作家の〜」もの

一つ前の記事を書いている時にフト思ったのですが、「ミュージシャンの何とか」とか、「有名人の何とか」って、割と気になるものなんだなーと。で、本屋さんに行くと、割とそういうシリーズものがコンスタントに出ている事に気付かされます。 今回は自分用メ…

いたるところに中心がある

タイトルは澁澤龍彦「マルジナリア(asin:4828830634)」より引用。原典はニーチェの「ツァラトゥストラ」だそうで。(未読) 澁澤氏は、 たとえば中心と周辺といったような、二元的あるいは対極的な構造を考えることを私はあまり好まない。 で、タイトルのよう…

澁澤龍彦 日本芸術論集成

没後20年以上が経過しているのに、いまだに続々と新刊本が出るお方。それが澁澤龍彦。さすが河出文庫不滅の看板スタア。死後に刊行された著作本の数は、生前のそれを既に上回っているのではないか?よくこれだけ手を変え品を変え、色んなテーマの本が生み出さ…

モダン都市東京 日本の一九二〇年代

この本は1980年代に書かれたものだけど、最近になって初めて読んだ。海野弘氏が1920年代の東京の風景を探しに、1982年の東京、時には地方を歩き回るのだが、その1982年の風景自体が既にレトロなものになっていて、今読むと二重に楽しめるという、新たな魅力…

Brideshead Revisited

直訳すれば「ブライズヘッド再訪」 現在は吉田健一訳の「ブライヅヘッドふたたび」(asin:4835442687)と、小野寺健訳の「回想のブライズヘッド」(asin:4003227727)(asin:4003227735)が出回っているのだが、今回読んだのは小野寺健訳の方。 舞台は第二次世界大…

「るきさん」

ある日本屋さんで物色していたら、ちくま文庫版のるきさんが目に留まり、つい立ち読みしてしまった。うちに帰ってからだって読もうと思えば読めるのに、何でまた…。レイナレイナとキャラが被ってるとか?いや、被ってない被ってない…。 でも、るきさんを読ん…

ジャン・コクトーのこと。(その2)

別に続けなくてもいいんだけど…。まあいいや。だらだらと書く。 コクトーに関しては長年無関心を装っていたので、今になって初めて知る事が多いです。 コクトーの撮った写真 一九二九年になつて、上から撮つたり、下から撮つたり、逆に撮つたりした寫眞を発…

ジャン・コクトーのこと。

何故か今頃になって読み出している。 目立たないけど、今年はコクトー生誕120年。 この辺は、最近になってはじめて読んだもの。 実はこの人の文章の類いって殆ど読んで来なかったのだ。 「占領下日記」 フランスがナチスドイツ占領下にあった1942年から、解…

とんかつ屋と花のノートルダム

※どうでもいい書き込みなので、表面上は折り畳んでおきます。 ある日の昼下がり、1人で昼食を取ろうとしていた自分は、以前から気になっていた、いつも行列の出来ているとんかつ屋さんに並んでみる事にした。 そこはカウンター席のみで、混雑する時間帯は、…

ポケットは80年代がいっぱい

香山リカの青春回顧録。80年代初頭の地下シーンの事が書かれている。私にとってはタッチの差で垣間見る事の出来なかった世界。垣間見れなくて良かったような気もするが。しかしこの時期特有ともいえるシーンの混沌ぶりにはいまだに「かなわない!」と思わせ…

The Wire8月号はRed Krayola特集だそうです。 メイヨさん表紙ってかなり珍しいぞ。っていうか、初めて見た。 吉祥寺で行われたインストアイベントの時みたいなスーツ姿で写っていて、いい感じです。

今月号のTHE WIRE

http://www.thewire.co.uk/ フィンランドのポップ・ミュージック・シーンについて調べているうちに、この雑誌で「The Finnish Underground」というタイムリーな特集を組んでいる事に気付いた。 http://www.thewire.co.uk/web/mp3.php MP3まで用意してくれち…