この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

モノミナヒカル展 ― 佐藤慶次郎の振動するオブジェ

@多摩美術大学美術館 佐藤慶次郎(1927-2009)は作曲家であり、戦後の日本前衛芸術を率いた実験工房のメンバーだった事もあり、後に独創的なエレクトリック・オブジェを制作するようになった。 このところ実験工房関連の人物をチェックしだしているので、この…

The Jazz Butcher & Stuart Moxham 12/1(sat)

@下北沢Basement Bar スチュアート・モクサムは初来日。ジャズ・ブッチャーは2000年の初来日以来2度目。初来日の時はディスロケーション・ダンスとのジョイントだったそうで。 当時チラシ貰ってたのに行かなかったんだよな~。なので今回が初ライヴ。 最初に…

気になる女性コレクション(その1)

Twitterがここに貼り付けられるというので試してみます。 1950年の最新ファッションで決める芸術家、福島秀子。白いサンダルが目を惹く。大辻清司撮影。 twitter.com/almondeyed/sta…— nobukoさん (@almondeyed) 7月 22, 2012 自分で印刷機を購入し、自分で…

Patti Smithの胸

Patti Smith - Horses (Full Album)回想ばなしの続きです。ある日、パティ・スミスの「Horses」のジャケットを見ながら彼女は、「パティ・スミスは痩せぎすな身体に、チョコンと小さな胸が乗っかってるのがいいんだよね。」というような事を言った。 わたし…

『エル・グレコ展』から80年代回想。

来年早々に『エル・グレコ展』が東京にも巡回してくるので、まちなかのあちこちでポスターやチラシを見かけるようになった。 これが今回のチラシを開いたところ。 かなり豪華なラインナップ。 これを見ていたらふと、今では会うことが叶わなくなってしまった…

『美術にぶるっ!』展 夜間特別観覧会 11/7(wed)

東京国立近代美術館 60周年記念特別展 『美術にぶるっ!』 ベストセレクション 日本近代美術の100年 自分はブロガーとはとても言えないし、美術関係者の知り合いもいない、ただのいち美術鑑賞者に過ぎないのですが、図々しくもこの夜間特別鑑賞会なるイベン…

James Blackshaw x Rayons (10/28)

魅惑の教会ライヴ James Blackshaw Japan Tour 2012 10月は怒涛の来日ラッシュだった。何とこの人までやって来た! しかし、ファンの方などには怒られるかもしれないけど、このライヴに興味を抱いたのは、教会で生ギターの演奏が聴けるという事自体に魅力を…

The Monochrome Set 10/21(sun)

@新代田Fever 去年(id:almondeyed:20110416:p1)に引き続き、モノクローム・セットが日本にやって来てくれた。 前回と大きく異なるのは、去年は往年の名曲をプレイするツアーだったけど、今年は新譜を引っさげての公演だという事。なんと17年ぶりよ!まだちゃ…

Andy & Devendra (10/12)

@duo music exchange Windbell jounall : Andy & Devendra 仕事帰りにフラッとライヴハウスに立ち寄り、一杯のみながらテーブル席でくつろぎ、そんなに多くもない観客と共にノンビリとステージを見上げたら、そこにいるのはヴェティヴァーのアンディ・キャビ…

Slowdive / Pygmalion

Pygmalionアーティスト: Slowdive出版社/メーカー: Cherry Red UK発売日: 2010/08/24メディア: CD購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る スロウダイヴは自分にとってはエア・ポケットのような存在だった。 リアルタイムで後年“シューゲ…

Roy Montgomery - Live at Terrastock

1998年のTerrastock出演時のライヴ音源。 大人しくじっと待っていれば出てくるものなんだ。 1曲目は"Untitled"と書かれているけど、これは"Fantasia on a Theme by Sandy Bull"。 うひゃ〜、途中でデヴィッド・ボウイの曲を鼻歌っぽく歌ってるぞ。 なんか緩…

藤牧義夫 関連?

ART

東京都写真美術館で田村彰英『夢の光』展を見てきた。 いくつかのセクションの中に、「赤陽」というタイトルの一角があった。おお、藤牧義夫の作品タイトルではないかと思ったら、まさにその通りだった。 そこに展示されていた大型カメラに古いレンズを取り…

越後妻有アートトリエンナーレに行ってきた。

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012 一度は行ってみたいと思っていたこの芸術祭。 とりあえず、どんなものなのかという事で、日帰りで行ってみた。 滞在日はあまりに暑かったので思考が働かず、ガイドなしの「のりおりバス」にルートをお任せす…

『断絶』

@吉祥寺バウスシアター 爆音上映にて観賞。 ビーチボーイズ来日記念ということで、特別上映されたようです。 以下、感想にもなってない雑文を少し。 You Can Never Go Fast Enoughアーティスト: You Can Never Go Fast Enough出版社/メーカー: Plain発売日: …

連作 「いばら姫」

「バーン=ジョーンズ展 ―装飾と象徴」を見てきた。 こんなにバーン=ジョーンズの絵を大量に見たのは久しぶりだ。 ラファエル前派の他の画家を見る機会は今までも結構あったんだけど、何故かそういうのは見に行かなかった。 なんでバーン=ジョーンズだと行く…

古着のシャツ

この前フラッと入った古着屋でこんなシャツを見つけた。 店員さんは、今から50年ぐらい前に生産されたものだと言っていた。 柄が何とも言えずシュールなのが気に入ったので、自分に似合うかという事など考えず、つい購入してしまった。 これって骨董品を買う…

モリシーの手紙 (その2)

Moz

二通目です。 親愛なるロブ 手紙どうもありがとう(遂に、だね。) 僕は君を怯えさせてしまったのかと思った。だけど明らかに君は自虐的な人だよ。僕はここにあるスケッチにびっくりさせられたね。そして、僕がこれを見せた人たちはみんな、素晴らしいスケッ…

モリシーの手紙 (その1)

Moz

前、ここにリンクしたモリシーの手紙を日本語で読みたくなったので、訳してみました。相変わらず自分の英語スキルが悲惨なため、正確じゃないです。こんな感じの事を書いているんじゃないかという目安程度のものです。口調はいくぶんハイテンションにしてみ…

武蔵野美術大学の展覧会

大辻清司フォトアーカイブ Relation: 継がれるもの ─ 語りえぬもの もう展覧会自体は終わっちゃったんだけど、この2つの展覧会はちょっと心に響くものがあった。 なんとなく、ムサビという大学の立ち位置が見えたというか。 それは実は、通信教育部ではあっ…

商業誌に掲載されたレヴューなどについての雑文。

Moz

(※6/27 ちょっと書き加えました。) モリシーが来日公演を終えて日本を去っていってから一ヶ月以上経つのだが、いまだに自宅に溜め込んでいるモリシー関連の過去記事を読み返す日々が続いている。中にはすっかり忘却の彼方だったものもあったりで、改めて自…

報道写真とデザインの父 名取洋之助 ― 日本工房と名取学校

@日比谷図書文化館 報道写真家として名を馳せた名取洋之助が、1933年に設立した「日本工房」での仕事と、終戦後の編集現場、通称「名取学校」で残した仕事にスポットライトを当てた展覧会。 名取洋之助の告別式と偲ぶ会で、仲間によって語られた本人像が面白…

鹿島茂コレクション2 バルビエ✕ラブルール展

@練馬区立美術館 去年行なわれたグランヴィル展に続く鹿島茂コレクション第二弾は、ジョルジュ・バルビエと、ジャン=エミール・ラブルールの展覧会。 待ちに待った展覧会という事で、始まったらすぐ行こうと思っていたにも関わらず、気がつけば会期も残り僅…

Morrissey's handwriting

Moz

無名時代に書いたモリシーの直筆手紙というのは、今でもそういうものが公開されると、話題に上ることがある。 Letters of Note より モリシーの筆跡が独特なのも昔から有名で、フォントにもなっている。 Morrissey Font これ、前のパソコンを使ってた時にダ…

Morrisseyについて。追記?

Moz

モリシーのライヴを見て思い出していたのは、このお方の事だった。 マレーネ・ディートリッヒが初来日を果たしたのは、1970年の大阪万博の時。 万博のクロージングを飾る、芸能ポピュラー部門の大トリとして、ディートリッヒに白羽の矢を立てたのであった。 …

Morrissey Japan Tour 2012(千秋楽)

5/3 @恵比寿 The Garden Hall 泣いても笑ってもこの日が今回のジャパン・ツアー最終日。 ここにいる人たちは皆それを意識している。当然モリシーも意識しているはず。 開演前から川崎の時とは明らかに違う空気が充満している。チケットは完全ソールドアウト…

Morrissey Japan Tour 2012

4/21@KAWASAKI CLUB CITTA ひさびさに訪れた川崎の駅前はえらい変わりようだった。 クラブチッタも改装後初めて来た。 前回は誰だったかというと、やっぱりモリシー。あの時はお客さん少なかったなー。今回は関東エリア初で、しかも週末だったからすごい人…

すべての僕が沸騰する 村山知義の宇宙

@神奈川県立近代美術館 葉山館 村山知義(1901-1977)の、初期のアヴァンギャルドな芸術活動を中心に、晩年に至るまでの活動を追った、初(!)の本格的な個展。(既に終了) この人は、絵画などの平面的な作品にとどまらず、建築、室内装飾、舞台美術や演出、商業…

今和次郎展を見て『都市廻廊』を読んだ。

都市廻廊―あるいは建築の中世主義 (中公文庫)作者: 長谷川尭出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1985/07メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る この本は、今和次郎が取り上げられているのに惹かれて買いました。 今和次郎の名前を…

生誕100年 藤牧義夫展 モダン都市の光と影

@神奈川県立近代美術館 鎌倉館 見に行った日は、電車に乗りながら、今日は藤牧義夫と村山知義のどっちに行こうかと迷っていた。両方回るにはちょっときつい時間帯だったし、休日はキッチリとした予定を立てたくないタチなので。 結局、自分が見てない「白鬚…

春の古本まつり

池袋西武リブロで開催中の古本まつりに行ってきました。(本日で終了) 初日はさすがに混んでた! 気になる本は何冊か見つかったんだけど、値段等諸々の折り合いがつかず、今回は空振りかな〜と思い、帰ろうとしたところで目についたのが、坂崎乙郎の「幻想の…