[http://www.musee-orangerie.fr/:title=Musee de l'Orangerie]
印象派の絵画は国内で見るよりも、本場で見た方が本当の魅力が分かるのでは。と、漠然と思っていたので、オランジュリー美術館へ。
やはり、クロード・モネの『睡蓮の間』は素晴らしかった。美術館の改装工事で天井はガラスに張り替えられ、これによって自然光が睡蓮の絵に降り注ぐようになったのだ。そんな予備知識も全くなしに見たので、晴天の光から一瞬雲に翳って室内がすうっと暗くなった時、思わず鳥肌が立った。こんなにも光によって絵の印象は異なるのだという事をこの場ではっきりと認識出来た。季節ごとに全く絵の色調は変わってくるだろう。また他の季節の時に再訪したいものです。
この美術館の地下にはポール・ギヨームとジャン・ヴァルテールのコレクションが展示されている。そのためポール・ギヨームや彼の妻の肖像画なんかも複数展示されているのだが、ポール・ギヨームの肖像画は、画家によってえらく特徴が異なるので、どれが本当の姿に近いんだろうと悩んだ。が、やはり大抵の方々が思うのと同じように私もモディリアーニによる肖像画がそうなんじゃないかと、実物を見てその思いを強くしたのでした。
で、本当の印象派の絵画の魅力がこの美術館で分かったかというと…、まあ、私的コレクションという意味合いの強い展示ですから、どちらかというとこのコレクターさんの女性の好みが明らかになったという印象の方が強いかな。でも、巨匠達の隠れた名画が一同に集まっていたので、マニアックな感じがして面白かったです。