この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

「見逃した映画特集2019」で、見逃していた映画を見た。

UPLINK吉祥寺で『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を、ようやっと見てきた。

何故図書館という静的な空間でありながら、映画の題材となり、しかもロングランで上映されたのか?というのが不思議だった。

この映画については、こちらの対談の分量があまりにも膨大だったから、これは実際に見てから読んだ方がいいんだろうな。と思ったのも、見たくなった理由のひとつ。

スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす - はてなニュース

 

映像自体が文字情報

図書館内であるにも関わらず、映画に出て来た人達は皆よく喋っていた。

しかし、キャプションが出て来ないから、字幕以外の重要なキーワードをかなり聞き逃し、または見逃していたんじゃないかなと、見終わった後に思った。

例えば、お姿が登場しても暫くしないと、この人が誰だか分からなかった事もあった。それはエルヴィス・コステロなんだけど。パティ・スミスは流石に直ぐ分かった。

 

ナボコフの小説を若い男性が暗闇で朗読し、録音する場面が印象的。わざわざ際どいシーンを選んでいるんだもん。彼の額には汗が浮かんでいた。

あと、さりげ無くバロウズの文字が映し出されていたし。パティ・スミスがジュネの『泥棒日記』について言及していたり。

アンティーク写真アーカイヴの中で、敢えて同性愛者関連のものをピックアップしている所にも、意図的なものを感じた。

 

上映時間が3時間25分と長いので、途中意識が遠のく事も何度かあり…。なのでまだこの映画の全容は読み取れてないと思う。映像の情報量は膨大だった。いつか、かいつまんででもいいから見直そうかな。パンフレットも必須アイテムなのだろうか?残念ながら売ってなかった…。