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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

Adrian Schultheiss

どっかではADSLと呼ばれているフィギュアスケートの選手。

前々からスウェーデンに変な選手がいるという情報は目にしていたのだが、遅ればせながらオリンピックのFPで初めてその滑りを見てみたら、本当に変だった。フィギュアの試合でこんなに笑った事は滅多にない。


冒頭で4Tをしれっと決めるのだが、猫背なんだか軸がぶれぶれで、しかもロボットのようにカクカクと回るのに、何のブレもなく着氷するのが恐ろしい!(反重力か?)。その反面、胸から上はにょろにょろと柔軟性のある動きを見せるという、よう分からん身体能力。


五輪ではSPの出遅れで第1グループだったのだが、他のメンバーがお約束のように自爆する中、グループ最終滑走者だったADSLは(見た目)ノーミスの演技。1人だけ別次元!それでより強く印象付けられたのかも。


それ以降、過去の競技映像を駆け足で見てみたのだが、ここまでクリーンに滑ったのはこのFPが初めてだったようだ。それと、最初っから奇っ怪な振付で攻めたのも今シーズンから。以前のプログラムは、最初ノーマルでだんだん変になる。今回はSPが徹頭徹尾ノーマルで、オレはフツーの滑りもするんだぞ、とアピールしているつもりなんでしょうが、放ってるオーラの方向がおかしい。ADSLの場合。


まあ、この次の世界選手権を見れば、彼の覚醒が五輪限定だったのかどうかが分かるだろうと思ったので、FPの試合当日は朝5時前に起きて、フジの中継を見る事にした。どうやら調子の良さは持続していたらしく、今回も快心の出来。五輪ではロボットっぽかった動きが、世界選手権では体温すら感じられるようになっていた。いやー早朝からすげーいいものを見たわ。上位選手の自爆にも助けられ、総合順位は9位に浮上。この謎プロで。やったー!次は目指せ入賞。目指せエキシビジョン。


音楽も、マッシヴ・アタックの「teardrop」を使っていたのでおおっ!と思った。他にもプロディジーサイプレス・ヒル等、これらは申請されているのだが、最初と最後の部分は申請されていないELOの「Fire On High」でガッチリと挟まれていた。想像するに、この曲は世代的にコーチか振付師側から提案されたのかも。ジュニア時代の曲データを見ると、ジャン=ミッシェル・ジャールの曲で踊っていた事もあったみたいだし。
スウェーデンではかつてどんな選手が活躍していたのか、未だに全く調べていないので分からないんだけど、試合映像で見る限り、こういう音楽で滑っていた、または、かつてこういう音楽で振付をしていた人達が今、ようやっとトップレベルの選手を輩出する事が出来てはしゃいでいるという図が、シュルタイス選手のキス&クライからにじみ出ていて微笑ましい。のだが、国の威信をかけて育成している選手が彼っていうのが痛快過ぎるw


(4月5日追記)
ADSLの偉大な先輩であり現ライバルでもあるクリストファー・ベルントソンの演技をこれを書いた後に見た。涙で画面が見えなくなるぐらい笑った。スウェーデン凄いわやっぱ。