この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

きものモダニズム展

東京:企画展インフォメーション|泉屋博古館 住友コレクション

「特別展 きものモダニズム」六本木で開催 - 大正・昭和に生まれた華やかな「銘仙」100点 | ニュース - ファッションプレス

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大正〜昭和にかけて一世を風靡した銘仙柄の着物を、一堂に集めた展覧会を見てきました。
 
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さすがに着物を着て行くと入場料が割引かれるとあって、着物姿の女性が多数来場していた。目の保養だわ。いいなぁ〜、わたしも着物デヴューしようかな。
そういえば、着物を着てきた人達はわたしが行った時は全員女性だった。男性はどうした?
 
着物の知識が乏しいので、銘仙は当時の庶民向けに作られた大量生産品なのかと思っていた。しかし、プリントされる工程をモニターで見たら、思った以上に手間がかかっていて驚いた。
銘仙とは、糸の段階で経糸と緯糸を染め分けて模様を織る“絣”の技法を用いた平織の絹織物。
経糸と緯糸を織り合わせる事で生じる“ずれ”を「絣足」と呼ぶが、この絣足のずれが模様にぼかしを生んでいて、何とも言えぬ味わいがあるのだ。これは実物を見てみないと分からないものだった。物によってはかなり大胆にずれを起こしている。これはバグなのか故意になのか?どこか作者の遊び心のようなものが感じられた。
 
アール・ヌーヴォーからアール・デコ期に作られた着物の中には、展示品脇の解説にも書いてあったが、カンディンスキーみたいな幾何学的抽象パターンもあった。更に面白かったのが8bitで描かれたような模様が飛んでいたデザイン。これはファミコン時代のデザインか?と目を疑った。いやいやここに展示されている着物は、いくら新しくても昭和30年代迄です。
描かれた模様の中には画面いっぱい、はみ出さんばかりに踊ってたりするのもあって、あれは着て歩いていたら、かなり人目を引いたんじゃないかな?
 
いやもう、色彩も豊かだし、自分でも着てみたい柄が幾つもありました。見ていてとても楽しかったです。来年こそ着物デヴューか?(毎年言ってる)
 
12/6(日)迄開催中。わたしが見に行ったのは前期展示。現在は後期展示です。