三菱一号館美術館では現在、『三菱の至宝展』が開催中です。
梅雨の真っ只中、ブロガー内覧会に足を運んで参りました。
※展示室内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。通常は一部を除き撮影不可です。
三菱を創業した岩崎家4代が、各々収集したお宝が集結した、貴重な展覧会。
この展覧会では、三菱の社長を務めた岩崎彌太郎、彌之助、久彌、小彌太が、日本の芸術文化研究、発展のために集めた、錚々たるコレクションが一気に見られます。
あの、至宝中の至宝である《曜変天目》『毛詩』を筆頭に、国宝計12点が見られる機会など、滅多にないです。
普段は静嘉堂文庫美術館と東洋文庫にあるコレクションが、まとめて見られるのも魅力です。
本来なら去年開催される予定だったのですが、コロナ禍によって1年延期されました。
しかし、準備期間が一年増えた分、よりパワーアップした展示になっているようです。
展示室に入ると、先ずは4代の肖像に出迎えられます。
この山高帽は、岩崎久彌愛用のものだそうです。
静嘉堂よりも展示映えしている!?
正直に書きますが、橋本雅邦の『龍虎図屏風』は、静嘉堂文庫美術館で見た時よりも、ここで見た方がよりインパクトがありました。照明のせいなのでしょうか?まるで描かれたばかりのようなみずみずしさが感じられたのには、ただただビックリ!
大型の展示品が印象的。
岩崎家の雛人形もそうでしたが、こちらの一族はやたら大きな品物も蒐集していたようです。
『おかめの面』
こちらは通常も撮影可能のようです。
三菱の店頭に飾られていたとか。
でかいんですよこれが。
最初見た時、チコちゃんか!?と思いましたね。
書物関係も、大判サイズが勢揃い。
こちらの大皿は、直径60cmもあります。
こちらは江戸時代の古地図。まあ、畳めば小さくなりますがね。
曜変天目祭り!
展示室内は厳重な警備の元で公開されています。
こちらは撮影スポットにあるお楽しみ企画。
ここに向ってフラッシュ撮影すると、天目が写るはずです。展覧会に足を運んで、実際に体験してみましょう。
クッションカバーにTシャツ。やってんなぁ〜w 色はご丁寧に抹茶色。
隣接のCafeでは曜変天目のタイアップデザートも用意されています。
岩崎久彌のコレクションが凄い。
このチベット関連のコレクションが展示されている空間が、本展覧会では一番印象に残りました。
もっとこの世界を深く知りたくなった、という動機づけになるような説得力。
東洋文庫ミュージアムには、静嘉堂文庫美術館とはまた違った、ものすごいお宝があるのだなと、改めて思いました。
静嘉堂文庫のお宝の中には、再会出来て嬉しかった名品が、幾つもありました。
この磁州窯の枕など特に。
光の当たり具合のせいなのでしょうか。以前見た時よりも掻き落しの凸凹が、より見えやすくなっていました。
…と、まとまりのない紹介になっていますが、これもコレクションの範囲が日本、中国、朝鮮、中東、西洋にバラけていて、年代も7世紀〜20世紀迄と幅広いし、内容も陶器、掛軸、名刀、仏像、油彩、日本画等、多岐にわたっているので、仕方のない事なのかもしれません。
でも、だからこそ、あっと驚くお宝に巡り会えたりもするのです。
このコロナ禍で、なかなか遠くにあるお宝がやってこない状況ですが、足下にもこんな名品があるという事が、この展覧会を体験する事で発見出来るのではと思います。
開催概要
- 展覧会ウェブサイト: 三菱創業150周年記念 三菱の至宝展|三菱一号館美術館(東京・丸の内)
- 会期: 2021年6月30日(水)~9月12日(日)(会期変更) ※展示替えあり
- 前期: 8月9日(月・振休)まで/後期:8月11日(水)から
- 開館時間: 10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで ※開館日、開館時間を変更する場合がございます。
- 休館日: 月曜日、展示替えの8月10日(火) (但し、祝・振休の場合、7月26日、8月30日、9月6日は開館)
- 主催: 三菱一号館美術館[三菱地所(株)]、(公財)静嘉堂、(公財)東洋文庫
- 特別協力: (公財)三菱経済研究所
- 協賛: 三菱創業150周年記念事業委員会
- 協力: 三菱ケミカル(株)、東京海上日動、日本通運
- お問い合わせ: 050-5541-8600(ハローダイヤル)