この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

東郷青児 蔵出しコレクション 〜異国の旅と記憶〜


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※ソーシャルディスタンスを意識しているうちに、ブログからも遠ざかってしまいました。反省。気合を入れて再開します。

 

開催日前日に行われた、東郷青児 蔵出しコレクションのプレス内覧会に行ってきました。

 

※画像は主催者からの許可を得て撮影したものです。


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独自の美人画で知られる東郷青児(1897-1978)は、1921〜28年にかけてフランスで過ごした、いわばモダンボーイ。

1920年代当時は、藤田嗣治東郷青児など、渡仏する若き洋画家が大勢いたのですが、東郷青児は戦前から戦後にかけても継続して、日本とフランスの現代画家を交流させるという、重要な役割を果たしていたのです。

国際親善に大きく貢献したという業績については、今回の企画展で初めて詳しく知ったので、ビックリしました。


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フランス政府から文芸勲章も叙勲されています。これはその証書。1968年。

 

今回の展覧会は、東郷青児と海外との接点に注目した、ユニークな展示内容になっています。

 

63歳以降は毎年のように海外のあらゆる場所を旅して回り、各地で数多くのデッサンを残しました。

 

前回の東郷青児展を見た時に感じた作品からのギラギラした熱量は、今回の展示作品からは感じられませんでした。寧ろ柔軟さというか、ゆったりとしたオーラというか。それは、作者の内面を映し出す作品が多く展示されていたせいなのかもしれません。


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フランスでのスケッチ。


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中東のエキゾティックな女性たち。


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もちろん、大作の油彩画も多数展示されています。

 

彼の蒐集品や旅の土産品、写真等。それらからも、東郷青児という人物像が浮かび上がってきます。


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何と仏像もコレクションしていたようです。

個人コレクションって面白いですよ。この前大津絵展を見た時も、コレクターそれぞれの個性が感じられて、ワクワクしました。


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彫刻作品にも挑んでいたとは!


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今回がSOMPO美術館オープン後初の訪問だったのですが、居心地の良い空間で、ついつい寛いちゃいました。


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ギャラリーショップ内にあるカフェは、会期中の土日祝日のみ営業しています。

何と展覧会に合わせて、東郷青児作品のコースターをプレゼントするそうです。

お飲み物をご注文頂いた先着500名様に、お飲み物1杯あたり1枚お持ち帰り頂けるそうです。

 

東郷青児の人物像を深く知るには、うってつけの展覧会だと思います。おすすめします。

このご時世なので、感染対策を十分にとって、お出かけ下さい。

 

展覧会情報
  • 会 期 :2020年11月11日(水)~2021年1月24日(日)
  • 休館日 :月曜日(ただし11月23日、1月11日は開館)、年末年始(12月28日(月)~1月4日(月))
  • 会 場 :SOMPO美術館(新宿区西新宿1-26-1)
  • 開館時間:午前10時から午後6時
  • オンラインチケット:一般1,000円、大学生700円、高校生 以下無料 ※事前に美術館ホームページより日時指定のオンラインチケットをご購入ください。 ※入場無料の方もオンラインによる日時指定をお願いします。
  • 主  催:SOMPO美術館、日本経済新聞社
  • 協  賛:損保ジャパン
  • 一般お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
  • ホームページ:SOMPO美術館(旧館名:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)ゴッホ《ひまわり》を収蔵。新宿駅 徒歩5分