この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

引込線/放射線

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hikikomisen-hoshasen.com

『引込線/放射線』に行ってきた。

引込線は2008年の『所沢ビエンナーレ・プレ美術展 引込線』という名称から始まっている。

この時は所沢駅の整備施設がメイン会場だったが、その後会場を転々とし、所沢駅からは遠ざかっていた。6回目になる今回は、タイトルを『引込線/放射線』に改め、再び所沢駅付近に戻ってきた。

会場は解体が決まった商業ビル。会場内では常に電車の音が鳴り響く。

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わたしが訪れた時、既にこの日開催していた眞島竜男さんのレクチャーは終了していた。

テーマは〈制作と展示〉についてだったようだ。

近・現代アートの様式を立体化した塊。そしてもう一つの塊は河原温について。

眞島さんの河原温浴室シリーズについての考察が聞けたのは面白かったなぁ。レクチャーのおこぼれを頂いたみたいだった。

あの連作は浴室という、窓のない密室を描いたのではない。最後、壁や床は歪み、画面には描かれてないが、背後に空間がポッカリと現れるという構成になっているのだと、眞島さんは仰っていた。


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引込線は言論に重きを置く芸術祭でもあるのだ。


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解体目前の建物のせいか、足元注意な部屋が存在する。厚めの靴底靴で行くのがおすすめ。

 

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建物の裏口はこんな感じ。


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この壁面は電車の中から見る事が出来る。

後日、わたしが電車内でこの建物を見た時は、上からロープを垂らして、ヘルメットを被った男性が壁面をよじ登っていた。(ロッククライミング?)

事情を知らない人がこの光景を見たら、「工事中かな?」と思うんだろうな。

なお、2階の窓に穴が空いているが、ここから顔を出す事が出来るようになっている。


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他にも、窓がアクセントになっている作品が幾つかあった。


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第一会場であるこの第19北斗ビルでの展示は10月14日まで。10月12日からは第二会場である旧市立所沢幼稚園での展示が始まる。開催時間や曜日等は不定期なので、ウェブサイトをチェックして下さい。