この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

平塚市美術館に行ってきた。

美術館にお目見えのペコちゃん。

ペコちゃん展 | 平塚市美術館

神奈川県内の美術館には何ヶ所か行っているけど、平塚市美術館にはまだ行った事がなかった。先週の土曜日が初訪問。ここでは現在『ペコちゃん展』を開催している。13日(日)まで。

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平塚市美術館のすぐ裏に不二家の工場があった。ここはペコちゃんゆかりの地なのだ。

 

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美術館入口にはペコちゃん車が堂々と横付けされていた。

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反対側はポコちゃん。

ペコちゃんが誕生してからもう65年にもなるのだそうだ。

ペコちゃんのキャラクターも時代によって変貌している。

昔のペコちゃんは決して可愛いとは思わなかった。寧ろ不気味だった。 それが段々と毒消しされたようにつるんとして来る。その変貌の過程を見られるのがこの展覧会の醍醐味だった。

不二家は元々ヨーロッパっぽいお菓子の香りを日本に持ち込んだブランドなのだが、初期ペコちゃんのキャラクターはどうにも妖怪テイストが根底に流れている。

わたしがミルキー等、不二家のお菓子をよく口にしていたのは昭和時代後期なのだが、あの頃のペコちゃんは不気味さと可愛らしさが程良くブレンドされていた時期だったのかもなと思った。

初期の頃は戦後の復興期による独特のパワーがキャラクターに込められていたのだ。

 

もう一つの昭和の姿。濱谷浩展。メインはこっち。
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生誕100年記念 写真家 濱谷浩展 | 平塚市美術館

美術館に着くまではペコちゃん展の事しか頭の中になかったので、会場入口でこの看板を目にした時は驚いた。濱谷浩って、前からずっと展覧会を見たいと思っていた人だったじゃないか!と。でも何だかんだでずっと忘れていた。

濱谷浩を知るきっかけになったのはこの本。でもまだ読破していない。

 

潜像残像―写真家の体験的回想 (1971年)

潜像残像―写真家の体験的回想 (1971年)

 

 まさかここでお目にかかるとは思わなんだ。芸術写真であり、民俗学の視点もあり、ルポルタージュ写真としての効果も兼ね備えた不思議なスケールの大きさが印象的だった。

 

こちらは6日で終了してしまったのだが、19日からは今度は世田谷美術館でもう一つの濱谷浩展が開催される。こちらは巡回展のようだ。また見に行きたい。

企画展 - 世田谷美術館