この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

社員旅行に行ってきた。

行ってきちゃったんだよ。団体行動は苦手なのに…。


自分はずっと非正規労働者の立場にしか身を置いた事がなかったし、社員旅行なんて無縁だと思って生きてきた。


今いる会社は歴史が長いので、昔は社員旅行を当たり前のように実施していたそうだ。景気が良い時は海外にも行っていたらしい。
しかし、いつしかそんな行事も廃れていったようだ。少なくとも自分が入ってからは一度も行われていない。


それが、何故今年唐突に復活したのかというと、どうやら昨年就任した社長が、企画立案好きな人だったからのようだ。あと、先代の社長とは違うんだ!というのをアピールしたかったらしい。


それでも、行き先に魅力を感じなかったら参加しないつもりでいた。が、伊勢神宮には一度も行った事がないので、ちょっと興味が動いたのだ。


でも、出発前に渡されたスケジュール表を見たら、伊勢神宮観光はオプションとしか思えない程の短かい時間しかあてられていなかった。
翌日訪れた鳥羽水族館の方が、よっぽどゆっくり見れたぞ(苦笑)。


今年の伊勢神宮式年遷宮だったので、もの凄い人でごった返していた。何でも、出雲大社も今年が式年遷宮で、2ヶ所同時に行われる事は滅多にないので、余計賑わっているのだそうだ。
結局、内宮を駆け足で見ただけで、参拝も叶わず…。


夜の宴会では、ズラッと横並びに座って、脚付盆に並べられた郷土料理を一斉に食らうという昔ながらの図式。
途中で社員の宴会芸やビンゴゲームやらも挟む。
こりゃ東宝映画の社長シリーズだよ!
わたしは遠慮して浴衣を着用せずに出席しちゃったんだけど、これは浴衣姿で参加すべきだったなと、ちょっと後悔(笑)。


ホテルは、湾を一望出来る風光明媚な場所にあり、露天風呂も楽しめた。
食事も郷土色を強く打ち出して、いかにも日本のリゾート地に来たという趣なのだが、配膳の時にもてなしてくれた人の中には中国人も含まれていて、中国語訛りの日本語で、一生懸命郷土料理の紹介をしてくれた。
対して、客であるこちらの側にも外国人社員が含まれている。
今更こんなのは驚くに値しないんだろうけど、いざ現場に出くわすと、奇妙な歪みのようなものを感じてしまった。


社長によって新幹線の指定席の番号やら旅館の部屋割りやら宴会で座る席までもが勝手に決められ、殆どの行動ががんじがらめに縛り付けられていたから、社員たちは心の中で舌打ちしてたであろうが、旅行中は終始、表面的には盛り上がっていたように思う。


自分ぐらいの年代ならば、社員旅行なんて本来は若い頃に経験済な筈なのに、今頃になって初体験しちゃったものだから、古の、ずっと頭の中に想い描いていた社員旅行のイメージと、ドンピシャで合致した部分と、今は違うんだなぁ〜という部分がない交ぜになって、モヤモヤとした感慨をいまだに引きずっている。


いや、まさかこの年になって、修学旅行気分まで味わうとは思ってもいませんでしたよ。若い子達のハイテンションにやられて、ヘトヘトになりましたがw
ていうか、ここに社員旅行ネタを投稿するなんて、ブログを始めた当初は思いつきもしなかったです。人生何が起こるかわからないものだ…。