この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

シュルレアリスム展 とか

国立新美術館


展覧会が始まってからすぐに見に行ったんだけど、感想を書きあぐねているうちにどんどん記憶が薄らいできてしまった。
行った日は、文化庁メディア芸術祭も同時開催中だったので、館内は人で溢れていた。


メディア芸術祭の方は混雑ぶりが半端じゃなかったので、じっくり見た作品は殆どありませんでした。強いて印象に残った作品を挙げると、前回書いたネタを引きずってるんだけど、特殊なニット帽が出てくる映像作品だった。Lauren McCarthyという人が作った、「Tools for Improved Social Interacting」というタイトルの作品。これを被ると笑顔が作れるという笑顔養成ギブスみたいなニット帽だった。口角を下げると仕組んである針が後頭部に突き刺さる仕組み。うげーっ!これはきっつい。
まあ、気になったのはこのニット帽のパターンだったんですがね。
ちなみに、仕組みは「happiness hat 2009」で紹介されています。


シュルレアリスム展は、チラシや公式サイトで紹介されている作家、作品以外のビッグサプライズというのは特になし。という印象だった。え、○○がいない! ××がいない!という方のサプライズはありました。
メディア芸術祭の方は、作品の質や形態はともかくとして、生鮮品っぽく展示してるように見えたのに対し、シュルレアリスム展は、死んでしまった生き物を剥製にして展示しているような印象を受けた。実際剥製を使った作品もありましたが、それはそれとして。
シュルレアリスム運動は、時計の針を一世紀近く戻せば、当時の最新技術である映画や写真等を表現手段にした紛れもなき超現代アートだったわけで。そういう事をもうちょっと感じさせる展示であったならなーと思った。


会場内にあった休憩室ではアンドレ・ブルトンのアトリエを撮った映像作品が上映されていた。確か白黒写真でしか見た覚えがなかったので、カラー映像は新鮮だった。ちゃんとあのアトリエには自然光が入っていたのか。何故か窓があるイメージじゃなかったんだよな。窓の外にはパリの市街地が普通にうつっていて、これも意外だった。わたしはいったいどこにあのアトリエがあると思っていたのだろう??しかし、あんまり色気のある部屋じゃないな。見ているうちに何度か記憶が遠のいていった。そうそう、この展覧会は出品数が多いから、結構体力を使います。


今回早々と見に行ったのは、単純にTOYENの絵が見たかったから。
展示されていた絵ははじめて見ました。結構ずしーんと来た。