この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

A Certain Ratio 12th January @新宿Marz

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A Certain Ratio(以降ACR)はマンチェスター出身の、ファンク、ディスコ、ラテンにフュージョンアシッドハウスの要素を持つ、ポストパンク期に結成されたバンド。英ファクトリー・レーベルのJoy DivisionNew OrderThe Durutti Columnといった看板バンドと並び称される存在で、現在も活動中。

結成40周年記念として、実に32年振り(!!!)の来日公演が実現した。

初来日から32年…。もうそんなになるのか。


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これがその当時のチラシ。ちゃんと見つけられたのがオソロシイ!会場はインクスティック芝浦ファクトリーだった。時代を感じさせるなぁ。

 

昔も今もだけど、ACRのコアなファンって実像が見え辛いというか。男性が多いというのは想像が付くけどね。自分はコアなファンではないけど、一時期はかなり聴いていた。

時折、ジャケットのアートワークは空軍みたいな軍隊のイメージを想起させたけど、とてもスタイリッシュだし、メンバーの出で立ちもスマートでなかなか格好良かった。音もリズム要素をキチンとこなす感じで、ソツが無かったとも言えるのかな。通好みの音楽だと思われていたかもしれない。

初来日の頃は、その当時の新譜を中心に聴いていて、初期の音盤にまでは手が回らなかった。当時のベスト盤は入手したけど。

2000年代に入って、SOUL JAZZ RECORDSが彼等の初期音源をお蔵出しした事で、ようやっとバンドの全貌が陸続きになった。というのが、自分の中にある勝手なバンド像。

初期の踊れないドップリとしたファンキーなリズムは、正にあの時代ならではの音で、堪らないものがある。

 

なんて前置きはどうだっていい。いやまさか、今になって彼等のライヴがまた見られるとは思いもしなかった。

そして、ノスタルジック感皆無の現役バリバリな演奏の迫力に度肝を抜かれた!

今度来日するニュー・オーダーを見に行く予定の何割の人が、彼等のライヴに足を運んだのかは知らないけど、今見ておくべきバンドはACRの方じゃないかな。もっと大きな箱で演奏させるべきだよ彼等は。

 


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メンバー達が当時のチラシにサインをしてくれた。サインをしながらドラムのドナルドさんは、「long long time…」と言っていた。確かに。