この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

ブレイディみかこ×野田努トークショウ

5月17日にジュンク堂渋谷店で行われたこのトークイベントに行って来た。

 

いまモリッシーを聴くということ (ele-king books)

いまモリッシーを聴くということ (ele-king books)

 

 

対談のテーマは、4月28日に発売されたブレイディさんの著書、『いまモリッシーを聴くということ』に関連したもので、モリッシーとは如何なる人物か、そしてモリッシーを生んだ英国とはどんな国なのか、更に今の日本を憂う、等々、多岐に渡り繰り広げられていて面白かった。思わず身を乗り出して聞き入っていた。

 

ブレイディさんは英国ブライトン在住の、普段は保育士をしているライターさん。

自分がブレイディさんの存在を知ったのは、かつて彼女が運営していたジョン・ライドンのファンサイトを訪問したのがきっかけだった。

表向きはジョン・ライドンのファン向けに作られていたけど、モリッシーの話題もよく上がっていた。思い余ってBBSに書き込んだ覚えもある。書いた内容はあまり覚えていない。

話は脱線するが、仏新大統領のマクロンにえらい年上の奥さんがいると知った時、真っ先に連想したのがジョン・ライドンだった。彼も年の差婚なのだ。ブレイディさんのサイトで16歳上という奥さんの画像を見て、へぇ~と思ったものだ。

 

かつて自分が若かった頃、当時は今以上に遠くに見えていた英国のポップ・ミュージックをリアルに伝えてくれる、年上の日本人女性の存在がいた。高野裕子さんや、カズコ・ホーキさん。他にも何人かいた筈。彼女達は英国人の感覚を自らのしなやかな感性で捉え、上手く日本語に変換してくれる存在だった。

ブレイディさんはその流れを汲む人なのかもしれない。でも彼女は今までの英国レポーター達にはない、いち移民労働者というポジションから、英国の政治、カルチャーを語ってくれている。そこがとてもユニークだ。

 

モリッシーが取り持つ“縁”。

トークイベントの会場に入ると、わたしにとっては懐かしい人物が、目の前を横切って行った。

今は映画監督をしている今泉浩一さんだ。

そうだ。彼はブレイディさんと交流があるんだった。

 

実はわたしが昔バイトしていた会社に、今泉さんも同じくバイトとして来ていたのだ。一緒に仕事をする機会は殆ど無かったが、結構長期間顔を合わせていた。

 イベント終了後に思い切って話しかけたのだが、向こうはわたしの事を全く覚えていなかった。そりゃそうだ。まともに会話をしたのは1〜2回程度だったもん。

でもわたしは強烈に覚えている。あんな独特の個性を持つ人には、日常生活の中でそうそう出会うものではない。

 

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思わず写真を撮ってしまった。モリッシーとポーズが一緒w

 

「こうやってまたお話が出来るなんてご縁があったんですかね〜。」

「これもモリッシーが取り持つ縁ですかね。」

 

なんて会話を自然に交わしていた。

モリッシーファンはしぶとい。ひとりひとり普段は孤立しているけど、いつか何処かでこうしていっとき繋がる事が出来る。

まさかこうして今泉さんとお話出来る機会が巡って来るとは夢にも思わなかった。このイベントのお陰だ。ブレイディさん、野田さん、そして関係者の皆さん、どうもありがとうございました!

と、対談内容には殆ど触れないレポートになってしまった…。

 

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サインも頂きました。現在精読中。