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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

Les Parfums Japonais ―香りの意匠、100年の歩み―

ART,exhibition
『商品の芸術化』を目指した福原信三の香水瓶。

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開催中の展覧会 | SHISEIDO GALLERY | 資生堂グループ企業情報サイト

先週、資生堂ギャラリーで現在開催している「レ・パルファム・ジャポネ ―香りの意匠、100年の歩み―」の、ブロガー内覧会に参加してきました。

 

この展覧会は、資生堂の初代社長である福原信三が、1910年代から開始した香水事業にスポットを当て、その精神を引き継ぎ現在に至る100年の歩みを、その時代ごとの香水瓶を展示する事で振り返るというもの。

 

当日の会場の様子を紹介します。

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アール・ヌーヴォー、アール・デコ期の香水瓶。

幻想的なライティングでより魅惑的に見せている。

 

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これは資生堂のではなくて、ピヴェール社の『アズレア』(1901年)。

1913年、福原信三がアメリカ留学後に訪れたパリで、恐らくこの香水瓶も見ていた筈。

会場ではプロローグとして、20世紀初頭にパリで作られた香水瓶の名作が展示されています。

でも、下世話な自分がこういうデザインを見ると、ついソース瓶やラー油瓶を連想してしまう…w

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だって後ろから見ると…(違!)

 

1916年に調剤薬局として出発した資生堂を、福原信三は化粧品中心とした事業に移行させる。そして、1917年に資生堂初の香水『花椿』を世に送り出す。

それからは破竹の勢いでさまざまな香水を開発していった。

 

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『梅』1918年

このラベルデザインは、当時資生堂広告部にいた小村雪岱が手掛けたのではないかと言われている。

英文字の“Woo-Me”は、「梅」だけではなく、「私を好きになって」という意味も兼ねている。洒落っ気のあるネーミング。

香水は香りだけでなく、ネーミングも大切な要素なのだ。

 

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こちらは『菊』 1921年

この辺のデザインは胸ときめきます。

西洋の香水のモノマネではなくて、東洋の風味もちゃんと取り入れている。

 

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『マグノリア』 1918年

これは醬油瓶みたい。(まだ言ってる!)

いやいや、これはラベルも瓶も素晴らしい。

 

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ラベルデザインが宙に浮いている空間がとてもステキだった。

 

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『銀座』 1931年

当時急速に近代化した銀座の雑踏をイメージして作られた香水だとか。一体どういう香りなんだ?

これはオリエンタルな感じもするし、エキゾティシズムも意識して作られていると思う。

 

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『セレナーデ』 1934年

瓶に字が彫ってあるらしいのだけど、よく目を凝らさないと見えない。

 

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『雪姫』 1935年

何と蓋は木製!

過度な贅沢が疎まれた、当時の世相が反映されたデザイン。

 

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アートテラー・とに~さんのナビゲートによるレクチャーがありました。

とに〜さんは「芸人」と紹介されていました。

そうか。いまどきの内覧会は、テレビカメラが回ってなくても芸人を呼んで来るのか。

 

これはとに〜さんが、デザイナーさんが持ってきた、水滴をイメージした画像を手にして、今回の展示の狙いを解説しているところ。

 香水瓶にドーム型のフードを被せているのは、植物の葉につく水滴がイメージの素となっているようだ。

テーブルの高さも低めに設定されていて、じっくり香水瓶を見るには、少し屈まなくてはならない。

普通の博物館みたいに、展示物をガラス越しに棒立ちで眺めるのではなく、少し体を使いながら、意識して見るようにという狙いがあるようだ。

 

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ここは、香水の前に立つとセンサーが反応して、文字と音声が流れる仕掛けになっている。そして、ほのかにムスク系の香りも漂う。

視覚、聴覚、嗅覚を刺激するこうした演出は、アートユニットplaplaxによるもの。

 

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 上から見るとこんな感じ。

 

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会場に虫眼鏡があったので、借りてみました。

おお〜、これならよく見える!

香水瓶は基本的に小さいので、見るというより観察するイメージで取り組んだ方がいいかも。

 

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なお、この展覧会は、銀座のエリア内にある資生堂の各施設で同時開催されています。

内覧会の帰りに、資生堂銀座ビルのウィンドウディスプレイを覗いて来ました。

 

資生堂ギャラリーの展示は12月25日(日)迄です。

会場内は撮影OKだそうですので、興味のある方は是非行ってみてください。

入場は無料です。