この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

Johnny Marr July 28 @LIQIDROOM

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えーと、わたしがジョニー・マーのお姿を初めて見たのは2000年のフジロックで、今回の単独ライヴはそれ以来だからじゅ…15年振り~!?

勿論その間に彼は何度か来日しているんだけど、自分は見に行かなかった。ソロ名義として見るのは初めてだ。

今回は、本来は1月に来る筈だったのが延期されて、フジロック明けの単独公演という形になった。

しかし、半年のタイムラグはキケンだ。その間ほとんどチケットを取ってた事を忘れたし、振替公演日もうろ覚えだった。更に、最近の自分は音楽離れが半端無い…。こんな状態でライヴを楽しめるのだろうか?と、不安視していた。

 

が、いざライヴが始まっちゃえば、勘は取り戻せるのだ。王道のロックンロールのリズムをソリッドに刻むと、否が応でも身体が反応してしまう。この音、このテンポが身体に注入されて、今の自分は成り立っているのだ。ジョニー・マーのギターは、所謂ロックというものが輝きに満ちていた頃の、一番魅力的な“音”を、現在に伝える役割を担ってずっとステージに立ち続けているのではないかと、ライヴを見ながら思っていた。

 

彼は、皆が憧れるギタリストの一人に間違いなく数えられる存在なのだが、では他のギタリストとどこが違うのかというと、やっぱり、モリッシーのような音楽界の“異端”としか言えないような人物と、ほんの一時期であったとはいえタッグを組んでいた事。そして、2人で素晴らしいとしか言いようのない楽曲をいっぱい作り出していた事。それが出来たのはやはり、ジョニー・マーの中にもヘンなリズム感というかビート感というか、ちょっとクネッた要素を宿しているからなのではないか?

というのも、ギター伝道師としての立ち居振る舞いをしていても、エレクトロニックの"Getting Away With It"はちゃんと演奏したのだ。その時はディスコタイムと言いながら会場を煽り、腰クネを披露していた。ああ、あれだ、かつてスミスのライヴで、"Barbarism~"を演奏していた時にモリッシーと2人でクネクネダンスをやらかしていた、あの世界だよ。上に挙げたライヴ映像ではバッサリ切られていたけど、この演奏は良かった。惹き込まれた。

 

マーさん、50過ぎてるとは思えない程体のキレは良かったし、ブラウスはきっちりと上までボタンを留めているし、若々しかった。釣られて自分もジャンプしちゃったりして、後々の身体のダメージを恐れていたんだけど、思いの外大丈夫だった。これが今回のライヴを体験して一番驚いたことw。やっぱりライヴっていいな~。