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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

ミシン!ミシン!ミシン!

ミニ企画展「ミシンを識る」│企画展・特別展│東京農工大学科学博物館

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現在、東京農工大学科学博物館で、『ミシンを識る-その構造発達と美-』というミニ企画展が開催されている。
この情報を入手するまで、東京農工大学がミシンをコレクションしているなんて全然知らなかったので、ちょっとビックリ!どんな古いミシンが展示されているんだろう?という好奇心に駆られ、見に行くことにした。
なんでも昔、農工大の近くにジャノメミシンの量産工場があったそうで。そのせいか、ジャノメ製のミシンが数多く展示されていた。

繊維特化の博物館

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実際に足を踏み入れてみて初めて知ったのだが、ここは養蚕を中心とした繊維関連の資料が展示されている博物館だった。
だから、ミシンだけじゃなくて、紡績機、機織機の類もアンティークな機種が勢揃いだし、人力の機織り機、組紐の道具も充実!もう、あまりの迫力に見ているだけで頭クラクラだった。
あんまり心の準備をせずに見に行ったので、今度はちゃんと音声ガイドを借りて、本腰を入れて見ることにしよう。

ミシンの特別講義

1階にあるミシンの企画展示室には、黒々としたアンティークミシンが幾つも展示されていた。
でも、量としては2階の展示室の方が多かった。

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日本にミシンが伝来したのは2度目のペリー来航の時(1854年)だという。
そう聞くと、このミシン達がまるで拳銃のようにも見えてきた。同じく鉄製だし、ミシンによって日本の繊維産業が発展していったのも事実だ。
それにしても、ミシンが開発された時代はちょうどアール・ヌーヴォー期と重なるから、流線型のデザインが本当に美しい。


見に行った日は特にギャラリートークがあるとの告知はなかったのだが、家にある動かないアンティークミシンをメンテナンスする方法が知りたいという方がお見えになっていて、その方に、この企画展の監修者の一人である小林茂夫氏が、展示されているシンガーミシンを分解して、その構造を熱心に解説していた。
で、つられてわたしもその講義に聞き入る。

『ミシンを動かすのは、4つの運動。4つの装置。』
『ボビンケースはミシンのヘソ。』

とか、キャッチコピーが幾つかあったような気がするんですが、メモを取り損なったので忘れてしまった…。

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昔のミシンって、当たり前だけど人力で回すんだよな。電気は要らない。
修理の仕方も、構造さえ分かれば案外単純だったりする。
結局後世まで残るのは、こういう重厚感のある鉄製ミシンなんじゃないかな。


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この日は特別に、このシンガーミシンのキャビネット部分の構造を解説してくれた。
四方八方に扉が開く凝った作りになっていた。


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ミシンを仕舞った状態。
なんと、ミシンが立ったままするすると降りていく構造になっている!
家にあった足踏みミシンは、ミシンを前に倒して仕舞う仕組みだったから、えーっ!?と思った。


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朝の連続テレビ小説おしん』では、農工大所蔵のミシンが小道具として使われたそうだ。
写真は、田中裕子に演技指導をする小林さん。

小林さんは御年86歳だそうですが、この日は時間をオーバーしてもずっと来館者達と語り合っていて、他のスタッフの方達がしきりに体調を気遣っていました。
わたしが買ったミシンを勧めてくれた方もそうだったんですが、何故にミシンを語る人はこうも熱いのか?
ちょっとカルチャーショックのようなものを受けました。
ミシンにはやはり、不思議な魅力が備わっているのかもしれない。

ギャラリートークは8日(日)と11日(水)に予定されているようです。
小林さんが体調を崩されていなければ、小林さんの解説が聞けると思います。