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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

見つめて、シェイクスピア!展

見つめて、シェイクスピア!展 美しき装丁本と絵で見る愛の世界:練馬区公式ホームページ

最近の練馬区立美術館は、チケットの半券が凝っている。
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折り目から内側に折り曲げると、
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細長い横穴からシェイクスピアの目が見える仕掛けになっている。


この展覧会は、今年がシェイクスピア(1564-1616)の生誕450年なので、それに合わせての開催になっているようです。
しかし、自分は今まで一つもシェイクスピアの原作を読んだことがありません。
でも、映画や絵画や漫画等でシェイクスピアものに触れているから、全く馴染みがないわけではないです。


本展は、2Fと3Fの展示室で、大きく展示内容が異なっている。
2Fは、2013年に開催された『第2回デザイナー・ブックバインダーズ国際製本コンペティション』の入賞作品を展示。

Designer Bookbinders

この時のコンペティション・テーマがシェイクスピアだったので、そこからインスピレーションを得た本の装幀家たちが、自由な発想で本をデザインしていた。
中にはどうやって手に持ってページをめくればいいんだ?と、首を傾げてしまう作品も。
なかなか、オブジェとしても楽しめる作品が多かったです。実際手に取ってみたかったなぁ。どれぐらいの重さなのかも知りたかった。


3Fは、シェイクスピア作品を主題にした絵画作品、版画や挿絵本等を展示。
妖精画でおなじみのアーサー・ラッカム、ウォルター・クレイン、ジョン・シモンズ。あと、ウィリアム・ブレイクも地味に1点あり。

この中では、マルク・シャガールによる『テンペスト』の、リトグラフによる挿絵本の原画が見ごたえあり。
シャガールの版画作品をこれだけまとめて一気に見た事はなかったかも。暫く見入っていた。


この企画展は、展示場所が美術館であったせいか、美しいものを選んで展示しているような印象だった。
でもそうなると、ちょっと毛色の変わった展示品はないものかと思うのが常。
例えば、チャップブックのような本はないものかと。
チャップブックとは、英国伝統の庶民向け廉価本の事。たぶん英国ファンジンの原型。19世紀の大量印刷技術発達により廃れてしまったらしい。
まあ、さすがにオリジナルのチャップブックはなかったけど、それ風に見える書物はあった。
クリス・ハリスという英国シェイクスピア俳優が書いた、『ウィル・ケンプ:シェイクスピアの忘れられた道化』(1983) という本。
ウィル・ケンプ(William Kempe)は、16世紀の道化師らしいが、まだあんまり調べてないからよく分からない。
クリス・ハリスさんは多分この人を演じた事があるのだろう。
この本の原型になったのは、この電子書籍化されている本なのかな?

The Project Gutenberg eBook of Kemp's Nine Daies Wonder, edited by Alexander Dyce

で、ついでに出て来たのがこれ。プログレものに行き着いたわ。

Gryphon:Kemp's Jig - YouTube


展覧会は11月30日(日)迄開催中。装丁本好きな方は見ておいた方がいいかも。