これっていいね 雑貨主義 展
『雑貨主義』って何だ!?雑貨に“主義”を持たせるって凄いじゃないか!
谷川晃一の名前を意識し出したのは、澁澤龍彦関連人脈からだったと思う。
作風だけを見ると、ちょっとこの人脈からは外れる、ポップでプリミティヴで抽象的なところが却って気になったのかもしれない。
その関心は長くは続かなかったんだけど、ここ1〜2年、再度その存在が自分の中でクローズアップされてきた。
そんな折、谷川晃一さんの雑貨コレクションを展示するという、何ともユニークな展覧会が開催されているという事を知ったので、思い切って三島まで足を伸ばしてみる事にした。
が、ただ見に行くだけっていうのもちょっともったいないので、日にちを合わせてこの鼎談を聞いて来た。
●鼎談
2014年4月20日(日)14:00~
谷川晃一×安藤礼二(文芸評論)×寺村摩耶子(絵本研究家)
「聖民俗学と雑貨」をめぐって、雑多に論じる”雑”の豊かさ。
『聖民俗学』って何?と思ったんだけど、どうやらバタイユが中心となった秘密結社の名前から取られたとか何とか。(曖昧な説明ですいません。)
トークショウが始まる前に展示室をひとまわりしてきたのだが、そこにいた熱心に展示物を観る杖を持った男性は、
「まさに谷川くんの世界そのものじゃないか!」
と、驚いたように言っていたが、ホントにそうだった。
展示されている谷川さんの作品を見なくても、そこにある雑貨たちが人物像を物語っているようだった。
はてこの男性は誰?と思っていたらトークショウの場で判明。何と巖谷國士さんだった!
トークショウでは、後半に南方熊楠の話が出てきた。
熊楠は、森に篭って幽体離脱していた時は絶対ラリってたから、彼こそ元祖ヒッピーだとか、変な方向に話題が飛んでいって面白かった。
雑貨の定義についても、なるほど~と思う事が多くてここにまとめてみたかったんだけど、あまりにも整合性がありすぎて、却って書けなくなってしまった。現在熟考中。
終了後は、谷川さんと巖谷さんの周りにわらわらと旧知の仲といった方々が集まってきて、さながら同窓会のようだった。
自分はその近くに座っていたのでそのやりとりをちょっと聞いていたのだが、やはり澁澤龍彦の名前が出てくるので、やはりこの鼎談はそういう方々も聞きに来ていたのだなと思った。そして、澁澤龍彦に直接関わった方の高齢化をひしひしと感じたのであった。
谷川さん主催の伊豆高原アートフェスティバルは現在開催中です。
まだ一度も見に行ったことがないので、今年は行ってみようかな。