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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

「THE 世界一展~極める日本!モノづくり~」

企画展「THE 世界一展 ~極める日本!モノづくり~」 | 日本科学未来館

 

先日、この夜間特別鑑賞会に参加してきました。
この企画展は、日本が誇る、機知に富んだ技術文化は、どのように生まれ、どのように発展していったかというのを、実際につくられたものを見ながら実感する展示になっています。
※画像は許可を得て撮影したものです。
 
 
展示構成は、古代の伝統技術から現代の最先端技術 までを追ってますが、歴史順の展示ではなくて、衣食住、機械、インフラ、医療、情報技術、工具など、見に来るお客さんに何がしかの興味を抱かせるような工夫がなされていました。
 
 
ここでいう「世界一」とは、No.1だけでなく、only1の意味合いも含まれていたようです。
 
確かに現時点では、電波塔としては世界一の高さを誇るスカイツリーも紹介されているけど、こういう高さを競うものは、いつか抜かれてしまう運命にあるものだ。
他にも、技術移植してどんどん他国によって大量生産されるようになったハイテク技術、例えば半導体とか、他にも、iPhoneの中身は殆ど日本製とか、そういう展示品の前に立つと、「日本凄い」と言われても、モヤモヤっとした気持ちに襲われる。
じゃあ、日本でしか出来ない、或いは、こんな事をやるのは日本人ぐらいだ。というものは何だろう?
パッと思い浮かんだのは「食品サンプル」、「回転寿司」、「自動販売機」…って、全部食品関係だわ。
 
この辺は全部展示されています。
一台で、冷たいものと温かいものを同時に販売できるのは、日本の自販機だけだそうだ。
 
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このように自販機の内部構造が横から透けて見えるようになっている。

内覧会では実際にコインを入れて、どのように缶が落ちてくるかを実践してくれた。

蛇腹構造っぽくなっているのは、缶が下へと流れる際の衝撃を抑える為のようです。この辺の心遣いはいかにも日本らしいのかな。

 

 

日本の国土は気候の変化に富み、豊かな自然にも恵まれている事から、日本人は昔から自然にあるものからヒントを得て、ものを創造したり、色を命名するのも植物等の名前を用いたりしていた。

 

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これは江戸時代に記されたという和菓子のサンプル帖(のコピー)。

昔から自然にあるものをモティーフにして、和菓子のデザインを決めていたのだ。

 

 

最近、『和食』が世界無形文化遺産に登録されたので、改めて和食がクローズアップされているようだだけど、この『和食』という定義も、今まで自分は真面目に考えていなかった領域だったりする。

『日本料理』となると、包丁さばきで魅せる料理がイメージとして浮かぶ。

会場には和包丁も日本の伝統技として紹介されていた。

西洋の刃物は“押す”ことで切れるのに対し、日本の刃物はは“引く”ことで切れるようになっている。押すよりは引く方がより繊細に刃物が動かせるという、日本ならではの配慮によって発達していった技術だ。

なるほどね。だから鋏は展示されていなかったんだ。ハサミは押しながらザクザク切っていく道具だからね。

 

 

日本料理は食材の新鮮さで味わう料理だ。これって突き詰めて考えてみると時短料理なわけで。江戸時代に登場したにぎり寿司や蕎麦だって、今で言うファストフードなわけだし。日本文化は「お・も・て・な・し」なんて言ってるけど、食文化に関しては、人と顔を合わせる時間を少なくして、なるべく短時間にパパっと済ませる事をモットーに発展していったのではないか。

 

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これはイカ釣り用の機械。今我々が食べているイカのほとんどは、この機械で釣られているのだ。

食べ物を得る手段も、どんどん人を介さない方向に突き進んでいる。 

 

 

なんて事は、この企画展を見ている時は書くつもりじゃなかったんだけど。食に関する写真はあんまり撮ってなかったのです。

会場内で気になったのはこの辺でした。

 

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この百万塔陀羅尼経は西暦770年に刷られた、世界最古の印刷物なのだそうだ。
この前国立歴史民俗博物館に行った時も、日本の印刷技術がクローズアップされていたので、改めて印刷ものについて関心を抱いていました。
 
 
 
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歴代の新幹線の模型が並べられたジオラマ。
風雪に耐える高速鉄道技術は日本ならではのもの。
 
 
この企画展はかなり展示内容が幅広いし、会期も長いので、時間を置いてもう1回見に行ったら、また違ったものに関心が及ぶようになりそうです。
お正月は2日から開館しているようなので、休み中に見に行ってみるのもいいかもしれません。

 

 

会期:2014年5月6日(火祝)まで

休館日:火曜日、12月28日~1月1日(ただし、1/7、2/11、4/1、4/29、5/6は開館)

開催時間:10:00~17:00(入場は閉館30分前まで)