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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

ターナー展

英国最高の巨匠 待望の大回顧展! ターナー展』 @東京都美術館


ターナー展、実は10月中に一回観に行ってたんですが、感想を書きあぐねておりました。
そのうちに、こんなイベントが開催されるという事を知り、応募してみたところ、参加が叶ったので、再度観に行く事にしました。

『ターナー展 ブロガーイベント with スペシャルトーク』


このイベントは11月20日に行われたものです。
特別内覧会に先立ち、『フクヘン。』の鈴木芳雄さんと、アートディレクターの結城昌子さんとのトークショウが行われました。


※ピンボケですが、画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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結城昌子さんは、朝日小学生新聞で美術コラムを15年に渡って担当しているそうです。今回「遊んでアーティスト」のコーナーで、ターナー作品に自由に加筆しようというテーマで小学生に作品を募ったところ、予想を遥かに超える応募が寄せられたらしい。何と同テーマのピカソより多かったか同じぐらいだそうで。へ〜それはビックリだ。


「ターナーの絵には空気が描かれている。空気に表情がある。それは止まってなくて動いている。」
という事も仰っていました。
ターナーの絵を実際目にすると、不思議なんだけど、自分もそう感じていました。


それから、マネにはターナーの『ヴェネツィア、月の出』と同じ場所、同じ構図で描いた風景画があるそうです。結城さんはその風景が描かれた場所にも訪れていて、その場所を撮影した写真を持って来るつもりだったのに、うっかり忘れてしまったので、今度自身のブログにUPすると仰ってました。


フクヘンさんはターナー展の、駅構内に掲示するポスターのキャッチコピーを担当したそうです。
すまんコピーの内容なんて全然気にかけてなかったよ…。

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ここでは没になったコピーもまとめて公開してくれました。
相当数の案を出したけど、採用になったのはごく僅か。

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と、トークショウではターナーの作品よりも、どのように展覧会を盛り上げようと努力しているのかという方に、最後は話が傾いて行きました。

時代を先取りしていたターナー


ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナーは1775年に生まれて、1851年に没している。
日本でいえば江戸時代後期の人か。歌川広重葛飾北斎と、活躍時期が若干被るというのには今回初めて気付いた。


油絵の荒々しいタッチを見ていると、絵具をチューブからムニュッと捻り出しながら描くアクションをイメージしがちなのだが、

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ターナーの時代はまだ、絵具はガラス瓶に入っていた!これは衝撃だった。
この絵具箱でさえも、携帯用に開発されたものだったのではないか? かなり重そうだけど。


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この辺の水彩画も、描かれた年代が1820〜30年代だっていうんだから、凄いギャップを感じる。印象派以降の絵画だと言われてもすんなり受け入れられそう。


ターナーは、英国でパックツアーという旅行スタイルの出来る前から、そういうスタイルでどんどん旅行に出て、名作を描いている。それは鉄道が敷かれたから可能になったわけで。
彼は蒸気機関車のもくもくとした煙もいち早く描いている。
もっと後の時代まで生きていたら、大気汚染に覆われた空をも真っ先に描いたのだろうな。


わたしがターナーの絵を最初に見たのはフクヘンさんと同じく、テートギャラリーに設置されていたターナー・ルームでだった。
あの時は一連の抽象的風景画にただ魅せられていただけだったのだが、その後スコットランドを北上した時に、列車の窓から見えた雲が、日本ではなかなか見られない立体感のあるものだったので、
「あっ、ターナーの絵に出て来るような雲だ!」
と、自然に思ったのだ。
その後も英国内の旅を続けたのだが、それからは意識して空を見上げるようになっていた。
これもターナーの絵を見たからなんだよな。
自分は外国人としての目線で英国の雲に魅せられたところもあったのかもしれないけど、英国人もターナーの描く風景画には、理屈を超えた親しみを感じているんじゃないかな。そんな事を思いながら作品を見ていた。


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グッズコーナーには、かなり指向を凝らした商品が並んでいた。

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個人的にはこの手鏡が気になったんだけど、購入には至らず…。いや図柄がちょっとね。でもこうやって写真撮ってるぐらいだから、欲しくなったのは確かw


ターナー展は12月18日(水)まで開催中です。