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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

ユリシーズ&レコンキスタ presents 「Family Jams フィルムコンサート+」


THE FAMILY JAMS - OFFICIAL TRAILER


1/26(SAT) @落合soup


The Family Jams』は、デヴェンドラ・バンハート、ジョアンナ・ニューサム、ヴェティヴァーが2004年に行なった5週間に及ぶUSツアーの様子を追ったドキュメンタリー映画。
監督は、自身もミュージシャンであるケヴィン・パーカー。


以前、このブログに上映会告知の書き込みがありまして、それではじめてこういう映画が存在している事を知りました。お知らせいただき、本当に有難かったです。この場にてお礼を言います。どうもありがとうございました!

2004年とは?

わたしがこのドキュメンタリー映画に興味を抱いたのは、これが2004年に撮られた映像だったからだ。
2004年は、結構音楽を聴くのが面白かった年として、自分の中では記憶している。
モリシーが7年の沈黙を破って、華々しく復活した年だったりもする。(自分の中では重要な出来事:笑)
デヴェンドラ・バンハートを知ったのもまさに2004年だった。
あの年は果たしてどんな年だったんだろう?、というのを知りたくて、上映会に足を運んだ。


上映が始まる前に司会の方が、2004年は、それまでの音楽シーン(80年代的商業主義って事か?)から訣別した、重要な年であるという風に言っていた。
「ほほう~、じゃあ彼らはどのようにしていわゆる商業主義的従来型と違う手段を提示していったのだろう?ジックリ見てみようじゃないのー。」
という気構えで見たのだが、これはホントにオーソドックスなツアーを記録していったものであった。
字幕もなかったので、自分の貧弱過ぎる英語聞き取り能力では、彼らの会話に全くついて行けず…。
映像の中では、面白そうな音楽談義を繰り広げていたんだけどねぇ。。。

映像を見ての感想

でも、オーソドックスとは言っても、小さなバンをチャーターして、彼ら自身で運転しながらアメリカ全土を回っているんだから、過酷だよなー。
暑いせいか、デヴェンドラさんはほとんどのシーンで上半身裸だった。
ジョアンナさんは運転中、事故現場に出くわし、気が動転する。それでも運転を続けるのだが、危なっかしい。よく事故らなかったよな。


デヴェンドラさんは、ツアー中に、それまで離れ離れになっていた実の父親と再会する。
ここと、あと、ロスでのインストアライヴで、デヴェンドラさんが再評価した事で蘇ったリンダ・パーハックスがやって来て、ハグするシーンがあったのだが、この辺りが山場といえば山場かな。


そうだ、最初の方で、100歳のおばあさんの誕生日パーティーに彼らが演奏するシーンがあった。
あれがツアーの皮切りだったって事?確かめてないので適当な事を書いていますが、もしそうなら、これは結構、今までにないツアーのあり方かもしれない。


ずーっと、細切れの演奏シーンと移動の繰り返しで淡々と映画は進んでいくのだが、画面に登場する人達は、撮影されている事をほとんど意識してないように見えた。
それは、カメラの位置が低いからだったというのを、上映後に読んだ監督のインタヴューで知った。


ツアーのラストステージで、思いがけないゲスト・ミュージシャンが出てくる。
何と、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのコルム・オコーサク(!)
トレイラーの1:53あたりに映ってます。
実は密かに、デヴェンドラさん達以外のミュージシャンが出てこないかなぁ~と、期待はしていた。
確かに、エスパーズや、ザ・プリーズド、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズといった、彼らのファミリーっぽい方々は登場した。
しかし、こんな所(失礼!)でこの人がドラム叩いているとは思わなかった。
もうすぐ、ひっさびさの日本単独ライヴでやって来るから、そういう御縁でもあったのだろうか。
自分にとってはビッグ・サプライズでした。


あとは、クーラーボックスにトンボが侵入しているのを見つけたメンバーが、傷つけないように救出して、デヴェンドラさんに見せると、すかさずミリペンを使ってお絵かきを始めるシーンなんかも印象に残った。
ああやっぱり、こんな感じで絵を描いているんだと。そういう姿も映像で見てみたかったのだ。


本編が終わった後に、ボーナス映像をおまけに上映してくれた。
どれも、ボツにするには惜しい、質の高い演奏シーンが次々と映し出された。
改めて、アンディ・キャビックの透き通った歌声に魅せられる。
この前、生で聴いたのに、この良さにあんまり気づいていなかった。苦笑するしかない…。


もしかするとこの映画はもっと時間が経ってから、その価値が浮かび上がってくるのかもしれない。
約10年前の映像だから、古いといっちゃ古いんだけど、まだ「近すぎる過去」のように見えた。
もう一回、字幕付きで見たいものです。
などと思いつつ外に出て、映画の世界とは全く違うクソ寒い環境に身をさらしながら、会場を後にしたのでした。