James Blackshaw x Rayons (10/28)
魅惑の教会ライヴ
10月は怒涛の来日ラッシュだった。何とこの人までやって来た!
しかし、ファンの方などには怒られるかもしれないけど、このライヴに興味を抱いたのは、教会で生ギターの演奏が聴けるという事自体に魅力を感じたからだ。
でも、ギター奏者なら誰でも良かったのかって言われたら、それも否定するよな。
James Blackshaw本人のアルバムは残念ながらまだ持ってなくて、今の所手元にあるのはこのオムニバスCDだけなんだけど、このそうそうたるラインナップの中でも、印象に残る演奏をしていたのは彼だった。
- アーティスト: Various Artists
- 出版社/メーカー: Tompkins Square
- 発売日: 2006/06/06
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但し、このアルバム収録の演奏はちょっと流麗過ぎるな、とは思っていた。
…知らなかったんだけど、このシリーズっていつの間にかVol.5まで行ってたんだ!
- アーティスト: Imaginational Anthem
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- 発売日: 2012/11/19
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さて、普段は全く縁遠い教会なんていう場所に向かったものだから、途中で思いっきり道を間違え、路頭に迷う。
ようやく会場に着いてベンチ席を確保し、最初に登場したレイヨンの演奏を聴いていたら、疲れが出たのか、ついウトウト。
そのぐらい演奏が心地よかったって事にしておこう。
インターバルの後、ジェームス・ブラックショウの登場。
見た目はごく普通の兄ちゃんなのに、ギターを構えて一音爪弾くだけで、あたりの空気が一変した。
今回は残念ながら座った位置が悪かったので、演奏する姿は全くと言っていいほど見えなかったのだが、その一音一音に込めた彼のエネルギーだけは、こちらに充分過ぎるほど伝わってきた。
お客さんの中にはこの流麗な音に包み込まれてしまったのか、コックリし始めちゃった人もいたけど、わたしは眠気も吹っ飛び(おいおい…)、思わず前に身を乗り出して彼の演奏を聴き入ってしまった。
生で聴くと、こんなにも印象が変わるものなのか!
一曲ごとに入念なチューニングを挟む。
その音にすら魅せられてしまう。
チューニングの時間が結構かかるので、彼はいちいち“sorry”と謝っていたのだが、いやいや、こんな風に待つのは全然不快じゃなかったです。
むしろ、これだけ研ぎ澄まされた繊細さを要するのだから、1回のライヴではそんなに何曲も演奏出来ないんだろうなーと思った。
“Cross”を演奏する時に、レイヨンのメンバーが加わる。
それまでの演奏にぐいぐい引きこまれていたわたしは、レイヨンのメンバーにもアグレッシブさを期待したのだが、ジェームスのギターに何とか付いていってる感が現れてしまっていて、ちょっと残念だった。
ああ、でもこの曲はいいなぁ〜。このライヴで聴いて以来、リピートしまくっている。
アンコールではピアノ曲も披露。
これも、観客に背を向けての演奏だったから、姿は見えても表情は分からず…。
アンコールが始まった頃から、屋根伝いに激しい雨音が響く。
これが演奏に効果的なノイズを撒き散らしていた。
ライヴが終わって外に出たら、絶好調に雨が降っていたので、本当は教会の敷地内に佇んでボーっと余韻に浸りたかったのに、足早に駅に向かって歩き出してしまった。
なんか、自分にとっては慌ただしい感じのライヴになってしまったなぁ。
今回の、インディペンデントな雰囲気のライヴ形式はとっても好きなんだけど、次回はあえて、もっと音響設備がガチガチに整った音楽ホールで、演奏する姿をキチンと確認しながらのライヴを見たいなーと、珍しく思った。