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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

『断絶』


@吉祥寺バウスシアター
爆音上映にて観賞。
ビーチボーイズ来日記念ということで、特別上映されたようです。
以下、感想にもなってない雑文を少し。


You Can Never Go Fast Enough

You Can Never Go Fast Enough


このトリビュート盤がお気に入りだったので、ずっと本編の方も見たいと思っていたのでした。まさか爆音上映で見ることになろうとは!


上映前の館内ではこのアルバムが鳴り響いていたから、更に気分が盛り上がりました。


この映画の原題は「Two-Lane Blacktop」なんだけど、アルバムのタイトルは「You Can Never Go Fast Enough」で、これは映画のサブタイトルなのか?それとも台詞のひとつなんだろうか?というのもずっと謎だった。それゆえに、ずっと見たいと願っていたのでした。


が、せっかく本編を見ることができたのに、この謎は解けなかった!


不思議な事に、ミュージシャンを2人も起用しながら、この映画の正式なサントラは存在していない。
でも、映画の中では、ウォーレン・オーツ演じるGTOの座席に、いっぱいカセットテープが転がっていて、ドライバーにとって音楽は必需品であった事が強調されていた。
ああいう密室の中で、常に高速移動しながら音楽を聴くのって、自分みたく一つの場所に住み続けながら聴くのとは、自ずと聞こえ方が違っているんだろうな。ハイウェイを突っ走りながら聴く音楽って、まるで血管の中で流れる血液みたいだ。どんどん流れていって、後戻りはしない。


ロードムービーなんだけど、風光明媚な場所なんてほとんど映されなかった。
だだっ広い荒野を突っ走っていると、人と出会うのもまれだ。その場で顔を合わせる事自体が出会いになる。
カーレースの場面だけ、人でごった返していた。
すごい!自分にとっては未知の人種だ。(苦笑)


画面に登場する当時の小道具も、今見るとアンティーク以外の何物でもないので、いちいち反応してしまう。
飲みかけのコーラ瓶を、斜めに立てかけてある、格子状に仕切った木製のケースにスッと刺すところなんて、昔はありきたりの光景だったよな〜、と、自分の小さい頃に見ていた光景と照らしあわせてみたりとか。
車については詳しくないので書けないけど、55年型シェヴィは、当時の目で見てもポンコツにしか見えなかったんだろうけど、異常なまでの高速で突っ走るっていうのが、たまらなかったんだろうなー。でも、乗り心地は悪そうだ。


ジェイムズ・テイラー以外の主要登場人物は皆、今から30年近くも前にいなくなってしまっているし、なんだかこの映画自体が幻想的というか、限られた一瞬をすくい取ったかのようだ。
ガール役のローリー・バードが、まるで小動物みたいでかわいかった。
彼女は、アート・ガーファンクルと恋人だった時に、自殺したのだそうだ。
ああ、ここで、ニコラス・ローグのBad Timingに繋がっていくのか。