この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

カンディンスキーと青騎士展

@三菱一号館美術館


あけましておめでとうございます。


新年最初はこの展覧会に足を運んでみました。


青騎士とは、1912年にヴァシリー・カンディンスキー(1866-1944)とフランツ・マルク(1880-1916)が創刊した芸術雑誌の名前であり、同時に彼らが行なった革新的な芸術活動を指す名称でもあった。
展示されていたのは、カンディンスキー、ガブリエーレ・ミュンター、フランツ・マルク、アウグスト・マッケ、アレクセイ・ヤウレンスキー。あと、この括りでは周縁部にいたパウル・クレーなどの作品。
タイトルに“青”が使われているだけあって、青の印象の強い作品が目についた。


しかし、ガブリエーレ・ミュンターがアルフレート・クービン(1877-1959)に宛てた手紙が2通も展示されているのに、肝心のクービンが展示会場では空気のように扱われていたのが、何だかヒジョーに気になった。クービンは悪夢のような幻想絵画を描いていたから、この展覧会の方向性にはそぐわないと判断されたのかもしれないけど。でも、見終わった後に一番心に残ったのは、一点も絵が展示されていない、青騎士の仲間でもあったクービンの存在だった。いつかまとめて作品を見てみたいものだ。