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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

アガタ竹澤ビル訪問 メモ

「複合回路」vol.1田口行弘展 @gallery αM

通常は「ギンギンに明るい」(田口氏談)ギャラリーの照明が、今回は極端なまでに薄暗く落とされていて、一瞬入るのに躊躇した。
最初、展示の意図がよく分からず、展示スペースの反対側にある部屋に貼られていた手描きの平面図を見て、ようやっと霧が晴れたかのように理解する。「影」が主役だったのね!
ええ、ええ、事前の知識も何もございませんでしたとも。
再度、展示スペースに足を踏み入れると、いいタイミングで、
「よかったらムービーの方も見てって下さい。」
と、中にいた男性が案内してくれた。
おや、この人はさっきアガタの入口脇にしゃがみ込んで、タバコをふかしながらくつろいでいた人じゃないか。そういえばこのギャラリーに作者がいるのを見たのはこれが初めてだぞ。


ムービーには、ギャラリーに今回展示してある雑多なブツを次々に置いていく光景が早回しで映し出されていた。それと同時に、影も縦横無尽に動き回っていた。
会期中もずっと展示物を動かし続け、ムービーに収めていくらしい。


アガタは天井が高いので、影がニョキニョキと伸び、なかなかの迫力。
梁の部分が、今の建築にはない形なので、余計魅力的に感じるのだ。
影を眺めていると、物体自体の姿が曖昧になっていく。
という感覚は、以前ラディウムで見た澤柳英行展の時にも感じたっけ。
でもラディウムは狭かったし、ここみたく地下でもないので、あんまり影自体を魅力的に見せる空間ではなかったかも。


この空間の楽しみ方が分かってきたせいなのか何なのか、田口氏と会話が続く。
田口氏は、先日訪れたという鍾乳洞の話をふる。
田口:「鍾乳洞にもね、何とかのヴィーナスみたいな名前のついた箇所があるんですよ。」*1
わたし:「それって星座に名前がついてるみたいな?」
田口:「そうそう。そんな感じ。」


……自分は普段、ギャラリーに作家さんがいても、「部外者」の装いでガードをはってしまう事が殆どなのに、いとも簡単にガードを外されてしまった。この人はもの凄くコミュニケーション能力の高い人なのではないか。作品にもビックリさせられたけど、作家さん自身が凄く印象的だった。

荒井良二作品展「meta めた」 @FOIL GALLERY

作品集「meta めた」を同展と同時に出版されるとのこと。
ここで荒井良二さんの作品が見れるとは!と、告知を最初に見た時はかなりの衝撃。(大袈裟)
絵本は数多く出版しているのに、「作品集」という名目の本を出版されるのは今回が初めてとの事。これにもビックリ!
原画は昔、どこかで何度か見ていた筈。ここら辺ではなくもっと西方面の吉祥寺とか、或いは青山辺りのギャラリーで。
あの頃と色使いの豊かさはちっとも変わらない。しかし、今回はあえて箍を外し、即興要素をふんだんに取り入れている。アイデアも豊富。すごい。
ラスコー洞窟もどき、とか、メモ帳には「鍾乳洞」の文字が。あれ?ここにも?


なんか、暗闇的キーワードに心躍らされた2つの展覧会だったのでした。どちらもあと一回ぐらいは見に行きたいです。

*1:すいません。記憶がかなり曖昧なので、正確な言葉は拾えておりません。かなり脚色しています。