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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

オブジェの方へ −変貌する「本」の世界−

@うらわ美術館
会期終了間近、滑り込みで見てきた。以下、つらつらと印象を述べておきます。


「本」という形態だけは持ちつつ、読まれるという機能からほぼ逸脱した作品達が展示されていた。
中に手袋が仕込まれている作品があって、これをはめてページをめくったらどうなんだろう?とか、他にもボコボコで触り心地が気になる本とか、重さはどのぐらいなんだ?とか、コールタール漬けで焼かれた本からはタール臭が漂ってきたりと、何かしら五感に訴えかけるようなものが多かった。


匂いといえば、この前フォイル・ギャラリーで見てきた市川孝典という作家さんの絵は、線香で紙を焼き付けるという特殊な技法が用いられているそうなので、作品を見ている時に、そっと匂いを嗅いでみたのですが、無臭でした。そんないつまでも匂っているもんじゃないか…。


「本」の方に戻りますが、本として成立しているものを崩したもの、本の上に更に取り付けたもの(刺繍とか)、紙以外の素材で新たに本の形態にしつらえたもの、そして、本の中に閉じこもった「物」が、立体になって飛び出していったもの…。本という物体に対する解釈はこんなにもバラエティに富んでいるのか。静かな空間に置かれているにも関わらず、とても賑やかな展示だったように思いました。こんな本ばっか売っているお店があったら楽しそうです。絶対売れないと思うけど。でも、他にもこんなアイデアがあるのでは?と、見ている側に思い起こさせるきっかけになりそうだと思うんだけどな。これも展示されていたけどフルクサスみたいなイメージでね。


帰りに、埼玉会館前の通りで、青空古本市が開催されているのを見つけました。寒かったんだけど暫く物色。浦和に来てここまで本づくとは思わなかったわ。先日訪れた埼玉県立近代美術館小村雪岱展も、本の装幀が見たくて行ったわけだし。