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この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

チラシの写真を一瞬見ただけで釘付けになる。
それまでは予備知識まったくなし。
1974年8月7日に、今は亡きツインタワービル(WTC)の屋上に、不法にロープを張って綱渡りした男のドキュメンタリー映画。
これって当時ニュースにもなったんでしょうね。全然知りませんでしたが。


「危険なので良い子の皆さんは絶対マネをしてはいけません。」

なんてわざわざ言わなくたって、誰もこんな事を本気でやる人なんていないと思う。この、フィリップ・プティという男以外は。

本編を見ている間中、本人が実際に喋っているにも関わらず、「こんな計画、上手く行く筈がない。落ちちゃうよ!」という思いが頭の中を駆け巡るわ、足は勝手にすくむわ、落ち着かない事甚だしかった。

WTCの屋上を綱渡りする映像は、残念ながら写真でしか残されていないのだが、青い空の下を全身黒の衣装で渡る姿は完全に神憑っている。

驚いた事に、この神聖なパフォーマンスの最中でも、プティはまるで地上にいる時と同じ風に、仲間とコンタクトをとっていたようなのだ。もうこの辺は、自分のような並以下の精神しか持ち合わせていない者にとっては、理解の範疇を超えている。


当時のWTC建設現場の映像は、今見るとレトロな雰囲気が醸造されつつあって興味深かった。一回でいいから中に入ってみたかったな。