この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

[http://www.starnstudio.com/:title=Mike and Doug Starn]

Mike and Doug Starn
またはThe Starn Twins。
先日立ち寄った古本市で、彼らの昔の写真集に驚く程の安値がつけられていてちょっとビックリした。
確かに本の状態は良くなかったのだが…。
とはいえ、正直私もここでこの本を目にするまで、彼らの存在は脳の片隅から消えていた。
The Starn Twinsは双子のフォトグラファー。アートシーンに登場したのは今から20年ほど前。2人で1つの作品を創り上げる若きアーティスト。作品のトーンは23 envelopeをも想起させるゴシックな世界。セルフ・ポートレートに写し出されている本人達のルックスは、揃いも揃って頭をうなだれ、長く伸ばした前髪が顔の大部分を覆っていて、内省さを際立たせるにはうってつけのキャラクターのように思えた。
この写真集で久々に初期の作品を見返してみたのだが、古典的作品の複写、シンメトリックな画面構成等に多少あざとさを感じつつも、画面から湧き出る異様な迫力はやっぱり凄いと感じさせられた。そうだ。彼らの作品は大型のインスタレーションが多かったんだ。写真集とはいえこんな小さな画面じゃ伝わらないわ。実際作品を見に行った事もあった筈。段々思い出してきたぞ(苦笑)。
まあ、彼らは古本市で、まるでバブルが崩壊したかのようなショボい価格で売り飛ばされる、一過性の存在ではないと思うんだけどね。って、暫く忘れていたくせに…。
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彼らの最新作は、ニューヨークの地下鉄構内に設置された巨大インスタレーション。
凄く綺麗。これは近くで見て、空間を直に体感してみたい。