この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

ひさびさのGregg Araki映画

  • Mysterious Skin ←フランス版公式サイト。いきなり予告編が始まるので注意。

昨日、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映されたので、見てきました。アラキ映画の新作を見るのは一体何年ぶりだ?
初めて彼の作品を見たのも、この映画祭ででした(第1回目)。確か彼の映画が初めて日本で上映されたのは、「アジアン・アメリカン映画祭1990」でだったと思うんだけど、これは流石にチェックしてませんでした。この時はアラキさん、来日もしてたらしいんですが、当時は知る由もなし。ていうか、この枠内での上映は場違いだったのでは。でも、この人の映画はどれもどこか繊細なんだよな。そこにアジア人的な感覚が含まれているのかもしれない。

今回の作品は、既にある原作を映画化したものなので、ストーリー展開はすんごく真っ当というか、王道な描き方をしていました。会場には英語を解するお客さんもいっぱい入ってたようなんですが、会話からのダイレクトな反応で笑う場面は、さほど多くはなかったです。まあ、テーマが児童虐待というデリケートなものですからね。それはしょうがないか。私も見終わった後はしばらくどよ〜んとしてました。

  • Interview de Gregg Araki ←動画つき。フランスのサイト。動画では音楽について熱く語ってるようです。

ネットを見てると、Mysterious Skinは、フランスでの受けが良かったように見受けられます。ゴダールに影響を受けたというアラキさんの事ですから、してやったり、なのでしょうか。そういえば映画のポスターも、フランスのは、アメリカ版のハードなイメージとは違い、アンニュイなものになってます。私はフランス版の方が好きですね。なんか、この男の子が生意気そうですごくリアリティがありました。この子だけでなく、アラキの映画に出てくる若い子達ってみんないいんだよな。何でこんなに印象に残る表情を描けるんだろうって、いつも思います。この表情を見たがために、私はこの人の映画を見に行くのかもしれません。あと音楽も何がどう使われてるのか気になるしね。今回は4AD系の音(ていうかロビン・ガスリー節)が凄く効果的に使われていました。

Mysterious Skin

Mysterious Skin