この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

実況生中継 ラジオの学校

ラジオの学校 生きるためのことば

ラジオの学校 生きるためのことば


id:kawasusu:20041017に書かれているイベントに日曜日行ってきました。
いや、何となく、当日このイベントの事を知り、鈴木清順ゲストに釣られたというのが真相ですが、昔のラジオ番組が聞けるというのには結構惹かれました。
会場の東京古書会館地下にはクセのある古本が勢揃いで、それを手に取って見るだけでもうお腹いっぱいでした。
トークショウのメインゲストは河内紀氏。TBSに入社して数多くのラジオ番組を手がけていたそうです。
高度経済成長期のラジオ番組の事なんて、今まであんまり気に留めた事がなかったので、娯楽番組としてラジオドラマやドキュメンタリーものが作られていたというのはちょっと盲点だったというか、自分がいかに今まで音楽番組系ばっか選んで聞いていたかという事に改めて気づかされたというか。
相撲中継もラジオでやっていたという話にビックリしていた方が結構いたみたいですが、今も中継やってますよね?それよりも自分の親から、昔は将棋の対局中継もラジオでやっていたという話を聞いた時の方がビックリしましたわ。
つまりそれだけ今は映像に依存して物事を見ているって事なんですよね。もっと音や言葉の可能性を追求しなきゃ感覚が廃れてしまうのではないかという危機感を抱きました。そう、それだけ会場で聞いた当時のラジオドラマの演出はイマジネーションをかきたてるものでした。河内氏は理詰めの人みたいだから、このシーンでこの音を使ったのはありふれてて余りにも稚拙だったとか、当時の番組を聞きながら反省したりもしていましたが、それは今だからそう思うんでしょうね。
鈴木清順氏は河内氏とは反対に、感覚優先の人っぽい。映像にしても説明を省く傾向にあるから、ラジオドラマの脚本だったらどうなっちゃうんだろう?と思って聞いてみたら、やっぱりしょっぱなからビックリさせて、聞き手をドラマの世界に引きずり込む手法をとっていました。インタヴューの時もはぐらかしちゃって、インタヴュアーの質問にまともに答えようとしない。うん、やっぱりこのセンスが好きなんだよなー、私は。


ナンダロウアヤシゲな日々―本の海で溺れて

ナンダロウアヤシゲな日々―本の海で溺れて


司会進行役の南陀楼氏がはてなに日記を書いていたので、ちょっとここに感想をUPしてみる事にしました。大した感想になっていませんが。あっそうだ、古書に囲まれた中でああいう音源を聞くというのは凄く贅沢な体験だったと思います。またこういう企画があったら聞きに行きたいです。