この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

アルバムの感想

ユトレヒトにこっそりと置いたら馴染んじゃいそうなジャケットで、デビューアルバムにして既にくたびれた雰囲気なのですが、このセンスは好きだー!
なんて書いてる割には、ユトレヒトには1度も足を運んだ事がないのですが。
デベンドラさんの描くdrawingには教育を施された跡が殆ど見受けられないのに対し、このケヴィンさんが描くpaintingには、アートスクールを通過した跡が見られます。事実彼はDundeeにあるアートスクール出身だそうで。
ちょっとね、インナーに俵屋宗達の屏風絵が使われていたのには度肝を抜かれました。
彼の持つナイーブな感性は、東洋人の方が受け入れやすいのではないかなと、ずっと思っていたもので。


http://www.roughtrade.com/docs/detail.lasso?item=cdgron12
ラフ・トレード・ショップに書いてあるこのコメントを見たら、私も連想していたキャプテン・ビーフハートバッドリー・ドローン・ボーイトム・ウェイツの名前が挙がっていて受けました。いや、正直トム・ウェイツはあんまり聴いてこなかったせいで分かるんだけどピンと来てなかった部分があって。でも、ビデオクリップをちらっと見て、なるほどと納得。
彼らはパッと出の若造じゃないみたいだから、向こう見ずな勢いっていうのはアルバムからはそんなに感じられなかったんだけど、でも、まだ手の内を全部見せてない感じがする。


まあ、もうちょっと季節が良くなったらしっくり来るのではないかと。今みたいなクソ暑い時期に聴くような音楽じゃないと思う。溶けてしまいそうなほどはかない美しさを持つアルバムですよこれは。