この世はレースのようにやわらかい

音楽ネタから始まったのですが、最近は美術、はたまた手芸等、特に制限は設けず細々と続けています。

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バーナード・ルドフスキー

バーナード・ルドフスキー:生活技術のデザイナー 作者:アンドレア・ボッコ 鹿島出版会 Amazon バーナード・ルドフスキー(1905-1988)は、建築界ではよく知られた存在なのだろうが、自分はこの名前を目にしても、ちょっとピンと来なかった。 しかし、この人の…

天岷さん。

先日、母親に東郷青児展に行った話をしたら、母は天岷さんの事を話しだした。 「天岷さんは、東郷青児と一緒にパリに行った事があるのよ。パリでの二科展の写真に天岷さんも写ってなかった?」 と聞いてきたんだけど、残念ながら自分は天岷さんの顔をよく覚え…

四季山水図屏風

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四季山水図屏風|作品紹介|綴プロジェクト 最近は、会社と家とを往復するだけでいっぱいいっぱいな毎日で、美術関連の情報を追いかける気力が失われていたのだが、先日、たまたま新聞で目にした山下裕二氏の寄稿文『美の道標 謎の水墨画家との強烈な出会い…

引込線まとめ。

そういえば、今まで何回ここで『引込線』を取り上げてきたのだろう?と気になったので、調べてまとめてみた。 やはり、行ったのに感想を上げていない回もあった。(2013年と2008年) 引込線/放射線(2019) almondeyed.hateblo.jp 引込線2017 almondeyed.hateblo…

ナム・ジュン・パイク 没後10年。

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なんだかここを更新する余裕がこのところ無かった。 その間、プリンス訃報のニュースが飛び込んで来たりとかして、これについては一言書きたい想いもあったのだが、結局書けなかった。そんな中、突然自分のメールボックスに、Artsyという現代アートのサイト…

宮田彩加のミシン刺繍。

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Sayaka Miyata | 宮田彩加18日で終了してしまったのだが、先日、H.P.FRANCE WINDOW GALLERYで宮田彩加の『花を形成するプロット』という展覧会を見てきた。宮田彩加さんは、刺繍ミシンを使って、造形的な作品を生み出している。実は、普段自分は仕事で、衣服…

中国で初のラウリー展が開催される。

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LS Lowry’s work heads to China for the first timeこの記事によると、会場は南京芸術学院美術館。会期は11月14日~12月16日迄。 “中国で初”と書いてあるが、もしかすると、アジアで初めて開催されるラウリー展なのかもしれない。 これ、日本に巡回してくれ…

Hercules Seghers

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ヘルキュレス・セーヘルス(c. 1589 – c. 1638)はオランダ、ハールレム生まれの画家。 同郷の画家では、ファン・デル・ヘルスト、ロイスダールなどがいる。17世紀はオランダ絵画の黄金時代と言われているが、この時代に活躍したにも関わらず、セーヘルスの名…

絵を買った。

人生で初めて絵を購入。 作品は森川美紀さんの『遠い風I』、『遠い風II』。 いつかは画家による本物の絵画を部屋に飾りたいと、以前から密かに願っていたのだが、誰のどんな作品にするかは全く見えていなかった。 実際買って飾ってみて、「へえ、自分ってこ…

世紀末英国美術の魅力

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先行前売券 『夢の英国美術周遊券』発売記念イベント 先日、このようなイベントに参加する事が出来たので、行ってきました。 これは、 テート美術館の至宝「ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」 [六本木]森アーツセンターギャラリー/2014年1月25…

ラウリーについて

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そうか、現時点でのテート・ブリテンは、ラファエル前派の主要作品は巡回展のために海外へ貸出中だし、ターナー作品はもうすぐ日本にやって来ちゃうから、この辺の作品を目当てに行く人にとっては、かなり物足りない展示内容になっているんだろうな。 ていう…

ラウリー展と、彼に影響を与えた画家。(1)

現在ロンドンのテートブリテンでは、『Lowry and the Painting of Modern Life』という、ラウリーの回顧展が開催されている。(10/20迄) これ、もっと早い時期に知っていたら、ロンドンまで観に行ってたかも。残念ながら知ったのは最近の話なので、潔く行く…

生誕100年 松田正平展 陽だまりの色とかたち

@神奈川県立近代美術館 鎌倉神奈川県立近代美術館 鎌倉 生誕100年 松田正平展 陽だまりの色とかたち ...神奈川県立近代美術館 鎌倉 生誕100年 松田正平展 陽だまりの色とかたち ...神奈川県立近代美術館 鎌倉 生誕100年 松田正平展 陽だまりの色とかたち ...…

プーシキン美術館展 フランス絵画300年

プーシキン美術館展 公式サイト 会期 : 7/6(土)~9/16(月・祝) @横浜美術館 開催日当日に行なわれた、夜間特別展覧会に行って来ました。 ルノワール作品を宣伝ポスター等にした展覧会は年中日本のどこかで開催されているし、今まではどちらかというとそ…

夏目漱石の美術世界展

東京新聞の公式サイト @東京藝術大学美術館 先日この展覧会の『ブロガー特別内覧会』に応募してみたところ、運良く招待されたので、行って参りました。 ※掲載画像は美術館より特別な許可を得て撮影したものです。 夏目漱石の小説をロクに読んだことがなくて…

奥村靫正展 「第2回奥村祭り」

@クリエイションギャラリーG8, ガーディアン・ガーデン 奥村靫正の、デヴュー当時から現在までに手がけた代表的作品を一望し、その全貌を垣間見る展覧会。 5月31日まで。 第一会場であるクリエイションギャラリーG8の方は、YMO祭りと言ってもいい展示内容だ…

牧野邦夫 ―写実の精髄― 展

牧野邦夫展 @練馬区立美術館に行って来た。凄い! エネルギー吸い取られた…。会場の椅子で暫く爆睡しました。こんなに疲労困憊した展覧会もないぞ。 twitter.com/almondeyed/sta…— nobukoさん (@almondeyed) 2013年4月14日 @練馬区立美術館 小林猶治郎展を…

最近見に行った展覧会について。

先週の休日は、自分にしては珍しく、複数の展覧会に足を運びました。 各展覧会の印象を軽く記しておきます。 ぶよぶよ、ぼてぼて ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア @Bunkamura ザ・ミュージアム ルーベンスはふくよかな女性がお好みだった…

小林猶治郎・富田有紀子展

@練馬区立美術館 小林猶治郎(1897-1990)は生涯大きな画壇には所属せず、画塾を開いて子供達に教えたり、高校の美術教師をしながら生涯絵を描き続けていた人だった。 今回は小林猶治郎の孫で、同じく画家の道を歩む富田有紀子との、初の共同展覧会だそうです…

フランシス・ベーコン展

@東京国立近代美術館 保坂健二朗さんによる、フランシス・ベーコン展をめぐるツイート フランシス・ベーコンの絵を、ここまでまとまった量で一気に見るのは初めてだった。 相当過去の話だけど、初めてベーコンの絵を見た時は“衝撃!”の一言だった。しかし年…

『生誕100周年記念 中原淳一展』を見て。

@日本橋三越本店 血色の良くない唇をした少女 『ジュニアそれいゆ』1958年11月号 表紙原画。 中原淳一の絵を知ったのは高校生の頃で、母親が買ってきた『日本の童画』という本によってだった。 そこに、この絵が掲載されていたのだが、ここに描かれている少…

日本・オブジェ 1920-70年代 断章

@うらわ美術館 企画展紹介 『日本オブジェ展』。まるで書き初めのようなチラシ。 “オブジェ”ってどんな表現形態の事を指すのだろう?と思った時に、とりあえず思い浮かぶのは、いわゆる彫刻作品に使われる素材以外の、どちらかと言うと思いがけない素材で作…

モノミナヒカル展 ― 佐藤慶次郎の振動するオブジェ

@多摩美術大学美術館 佐藤慶次郎(1927-2009)は作曲家であり、戦後の日本前衛芸術を率いた実験工房のメンバーだった事もあり、後に独創的なエレクトリック・オブジェを制作するようになった。 このところ実験工房関連の人物をチェックしだしているので、この…

『美術にぶるっ!』展 夜間特別観覧会 11/7(wed)

東京国立近代美術館 60周年記念特別展 『美術にぶるっ!』 ベストセレクション 日本近代美術の100年 自分はブロガーとはとても言えないし、美術関係者の知り合いもいない、ただのいち美術鑑賞者に過ぎないのですが、図々しくもこの夜間特別鑑賞会なるイベン…

藤牧義夫 関連?

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東京都写真美術館で田村彰英『夢の光』展を見てきた。 いくつかのセクションの中に、「赤陽」というタイトルの一角があった。おお、藤牧義夫の作品タイトルではないかと思ったら、まさにその通りだった。 そこに展示されていた大型カメラに古いレンズを取り…

越後妻有アートトリエンナーレに行ってきた。

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012 一度は行ってみたいと思っていたこの芸術祭。 とりあえず、どんなものなのかという事で、日帰りで行ってみた。 滞在日はあまりに暑かったので思考が働かず、ガイドなしの「のりおりバス」にルートをお任せす…

連作 「いばら姫」

「バーン=ジョーンズ展 ―装飾と象徴」を見てきた。 こんなにバーン=ジョーンズの絵を大量に見たのは久しぶりだ。 ラファエル前派の他の画家を見る機会は今までも結構あったんだけど、何故かそういうのは見に行かなかった。 なんでバーン=ジョーンズだと行く…

武蔵野美術大学の展覧会

大辻清司フォトアーカイブ Relation: 継がれるもの ─ 語りえぬもの もう展覧会自体は終わっちゃったんだけど、この2つの展覧会はちょっと心に響くものがあった。 なんとなく、ムサビという大学の立ち位置が見えたというか。 それは実は、通信教育部ではあっ…

報道写真とデザインの父 名取洋之助 ― 日本工房と名取学校

@日比谷図書文化館 報道写真家として名を馳せた名取洋之助が、1933年に設立した「日本工房」での仕事と、終戦後の編集現場、通称「名取学校」で残した仕事にスポットライトを当てた展覧会。 名取洋之助の告別式と偲ぶ会で、仲間によって語られた本人像が面白…

鹿島茂コレクション2 バルビエ✕ラブルール展

@練馬区立美術館 去年行なわれたグランヴィル展に続く鹿島茂コレクション第二弾は、ジョルジュ・バルビエと、ジャン=エミール・ラブルールの展覧会。 待ちに待った展覧会という事で、始まったらすぐ行こうと思っていたにも関わらず、気がつけば会期も残り僅…